02、色料はフィルター


色料はフィルター    
 ≪ ニュートンの実験以降、(光が色の原因)とされたので、色光や色(材)料が(光って色が見える)と(錯覚した)しましたが・・、これが大間違いのモトでした。≫

(色料はフィルター)
 (絵を描く)は色を塗る作業に見えますが、色料は光吸収の(フィルター)なので、(正確には)色を塗ったのではなく、背景の白色から(反対色)をフィルターで吸収して(目的色)を残したのです。 ← (ヤヤコシイので落ち着いて考えてネ)

(視覚の本命は明暗)
 以前にもお話しましたが、私達が実際に見る絵は(詳しい明暗画像に、粗い色を添えた)程度の、ラフな色感覚で通用しています。 つまり視覚の(本命は明暗)で、(色は)明るいときにだけ働く(補助感覚)です。 ←(明暗は色画像の背景として(明暗.輪郭.質感)などを作っています。)

(人の目の色感覚)
 私達の目が、太陽光などの光源を直接見ることはありません(危険デス、眩しくて見えない)。
 安全のため、一度物体表面を潜った後の「反射(散乱)光や(透過光)」しか見えない構造になっているのです。

(フィルター)
 日本語では(濾波器)と訳されますが、与えられたデータや集団の中から特定の条件に合うモノだけを選び出す装置のことで・・、一定の(遮断)波長を境にして、より長(短)波長側を、通過(や制限)する特性を持つモノを言います。 
 一般的には、このような単一方向型のフィルタが多いのですが、これらの特性を組み合せた、帯域通過(抑制)型のフィルターもあります。

(色料は色フィルター)
 (絵の具)などの色料は、(白紙などに)光を照射したときに、特定の色のみを通過させる(返す)「色フィルター」です。
 ←(途中の説明は(ヤヤコシイ)ので(後にして)、結論を先に出しました)
 色料物質は、光が中に入ろうとしたとき、特定の色光範囲を選出(通過)させて、他の(反対色)のエネルギーを(吸収消滅させる)色フィルターなのです。

(カラーフィルタと補色)
 カラーフィルタの分かり易い例は、(特定の色光を通過させ他の色を吸収する(※)色ガラスやセロファンなどです。
 三原色説は、当初は(赤.緑.青)の「3原色(光)]でしたが、後に(色料→減法混色→吸収色→反転色)から(赤−空、緑−茜、青−黄色)の(3補色)が加わり(実質6原色+白黒)になりました。 
 ←(補色の考え方はヨイのですが(白黒が色から外され)色の配置が狂いました)。
 ←(3色々環の補色は(円環の反対色)で簡単ですが、新色彩(4軸8色)の補色は間違えないように注意して下さい。

※ 旧色彩は、「色光が色を出す」としたので、対比的に「色料は色を吸収する」として、話をヤヤコシクしました。
 ← 常に反対色の話を持ち出すのは面倒なので、予め全域に一定の減衰があるものとして(特定帯域の光を(発生・通過させる、残す)「色の通過(透過)フィルター」と考えます。(例えば、赤色フィルターは、(青.空.緑)光を吸収・抑制し、赤色光を選出して利用するモノです)


 

01、透過と散乱反射


透過と散乱反射

(空の色)
 太陽からの光が(地球に到着し)上空の空気層に入って、空気分子やチリなどの微小物質に衝突(進路変更)をし、これを繰り返して散乱になります。 波長が短かい青色光ほど屈折の度合いが大きく散乱し易く、上空は青空になります。
 気体分子は、(空間内に浮遊して、自由に動き回れる状態)です、だから分子の密度はその場の圧力に比例します。
 上空では、空気の分子密度が低く(光は素通しで無色)ですが、中層に入ると(分子との衝突)が多くなり、次第に色が付いて来ます。 上空は(色の境界がナク)(光源までの距離感)がありません。

(透過色は、中から見えない)
  私達が(水中に潜った)場合(光は次第に暗く弱く)なりますが(色の変化)を感じません。 目は、その場の(光源光)を背景色(基準光)として色を見るようになっているためです。

(水面の色)
 池や海のではその表面を、上からみた場合、上空の色を映し(溶かし込んだ)ような色に見えます。
 水など(液体)の分子は、(気体ほどの隙間はないが)自身の(力学範囲)は確保して自由に動くコトは出来ます。
 前項の気体の場合と同様、屈折率の違う界面を進むとき、エネルギーの収受(減衰)や・進路の屈折や(色の変化(散乱)があります。
 基本的にはXX図のように、外部からの光は水中を進む程に分子衝突によって進路が変えらて、そのまま奥に進む者は次第に減少します。
 衝突の度毎に、エネルギーの収受があり、進路を変更(一部は消滅)し(他は散乱)したり色々ですが、上方に向かった光が(水面の色)として見えるのです。
※ ←(多くの色彩書で「物質表面の光を選別反射するので色になる」と、誤った記述がされています。 反射は光の進路方向が変化するだけで(色や強度)は変わりません。上記のような(散乱現象)を知らないのデス。

(色フィルター)
  この池の水面の色は、光が水を潜る深さによって色が違ってきます。 青色光は屈折率が高いので浅くても色が早く帰って来て見えますが、赤色光は屈折率がが小さく深くまで潜り込むので・・、  つまり水の深さによって、色が異なる(フィルター)になります。 
  つまり、フィルタとしての特性(遮断波長や減衰度)は、その物質の屈折率と減衰度の兼ね合いになります。

(個体の色)
  固体では一般的に、分子同士が接近・密着して(自由に動けナイ)状態です。 外からの光は、直ちに物質の中に入って 進路変更・散乱や減衰をして、一部が表面へ向かって帰ってきます。 (分子密度が高く、衝突の機会が多い)ので、物質の中へ潜りますが、 光の侵入は浅い範囲(ミクロン)に限られるので(表面色)と呼ばれます。(反射と原理が違うので注意) 

(結晶) 分子が一様に綺麗に整列して並んだ状態で、(ダイヤモンドや水晶)一定帯域の光をほぼ完全に通過させます。
(水溶液・固溶体)ガラスのような固溶体(分子は整列し形を保っているが、分子は互いに移動するモノ)上と同じ
(金属面)分子同士が密接して電子が共通になるので、光や電気(電磁誘導)が流れやすくなります
 

30、散乱光が見える


散乱光が見える

 地球上の生命は、すべて太陽からの光を受けて生活をしてをり・・、また私達は、生活に於ける必要情報の殆ど総べてを(視覚)によって得ていると言われています。
 ここまで(色の原因)は、←(目が光の「波長分布の違い」を感じ取り)これを色と見た、モノのですが・・、これまでの可視光域の3分割(三原色光)は間違いで、実際の分布域は(紫外線〜赤外線)域にまで拡がるモノでした。
 これからは、この広大な(波長分布の違いが、なぜ色になる(認識される)のかを見て行くコトにしましょう。

(色の違いは何故?)
 どの書物も、第1章は「光と色」で・・ニュートンの分光実験から(三原色光説)の説明がされます。 
「太陽からの色光を物体表面が反射して、それが目に入り(色)が見える」との説明で・・、結局は「色(素)光が見えた」と言うだけで、「どのように色が見え、なぜ色分布に違いが出来たのか?」・・などの説明はありません。

(見える光と見えない光)
 まず(当然の話)ですが、私達は物質表面の(散乱光)が(目に入る)のを見て居ます。 空を飛び交う光や(太陽光源)を見るのではありません
 ← 空中や水中などを(過過)した光や、辺りの景色が光を反射しても、目に(向かって)入らない限り見るコトは出来ません。 例えば(鏡面では(太陽が反射した1方向だけが眩しく)他の場所は関係ありません。
 光源光は、その発生源で、全色を持っていても、個々の色(種)を決めるのは「物の表面(状態)です・・、これから、物質表面での(光と色の関係)を詳しく見るコトにしましょう

(散乱)
 物体表面で見えた光はすべて(散乱光)です。 物体表面で(特定の色が反射した)とする従来の説明は不正確です。
 屈折率の異なる物質表面(界面と言う)に入った光は、物質の分子に当たってお互いに(電磁力学的に)干渉し、その進路を変更します)。この分子レベルの衝突の個々の(状態や方向)は偶発的(ランダム)で決まって居ません。
 物理説明の(屈折反射の図面)は原理です。 実際には何度も衝突を繰返し、一部は入射面に舞戻り、一部はエネルギを奪われて消滅するものや、減衰しながらも更に奥へ侵入するモノなどがあり・・、全方向に散乱すると考えます。
 ← 光りの進行は、全方向に散乱し  ←(ここが拡散減衰の始点になります)
 ← 散乱したから、どこからでも見える。反射なら特定の方向のみで他からは見えナイ。

29、光の挙動

 ≪ 旧色彩の誤りの原因は、物理を軽(敵)視したシタコトです。(難しいことを並べるのではナク、実際の現象を素直に正しく捉えるコトが大切です ≫

(スペクトル分光図)
 「ニュートンの分光実験(1666)」は余りにも有名で、色彩書のトップに必ず出てきます。
 可視光線範囲の両端まで色が塗られているが(実際には端は色が見えない)(スクリーンで色が見えるが途中は見えない)(プリズムを出るときの光路が違う)などの・・、(詳細は別にしても)
 熱擾乱光では(固定波長がナク、波長別分解は出来ない)、波長帯域関係の説明はすべて誤りです。「三色に見えた」と言うコトだけに留めましょう。
※ ← 特に波に関しては、大切なコトが多いが(光は難しい)ので別に説明します。

色温度変化)
  色温度の分布や回転は、旧来の固定した光観念(単一波長光)では、理解できません。
 熱擾乱光の分布については、旧来の単一波長光では(朝夕陽、昼間の青空)の色変化がが(赤外域から紫外線域に)「広範囲に移動」した結果でした。
 (屈折と反射)
 中高校の物理教科書に「ホイヘンスの屈折原理(※)」として説明されています。 原理は簡単なのでシッカリとオサエテ下さい。 ※ ←(例えば上の図で、空気から水に光が入った時水中で(光の速度が遅くなる)と考えればヨイのです。
 またこの図は(単一波の)原理説明で、実際の光では色々の波長成分があり(屈折)率角度が変わり、色の違いが起こります、

(その他の現象)
 屈折角の数値がどうの・・などの受験勉強より、この現象から凹凸レンズによる光の集中やプリズムの色分解など・・、多くの現象が派生することを学んで下さい。
(電磁波の反射) 反射は(進行方向が変わるだけ)と(勝手に卒業)しますが、(例えば、鏡の貴方の位相が反転している、別人)など知りません。
(倍角反射) 平面鏡の反射では上面の反射しか扱いませんが、(粗面では光が裏に廻る)と考えて全角度の解析が求められます
 (全反射) 水中からの照射なら(a)図面の入射光と屈折光を入替えた経路ですが(水面と平行)に近いと(c)図のように光は全反射で(水面やガラス板から出ることが出来ません)。 ←(最近の通信ケーブルや板ガラスの切り口の色)
 (レンズ) レンズでは屈折の説明(画像の拡大縮小)が出されますが、それ以外に(プリズム分光)や(干渉・偏光)など(色)調節にも使用されます。

28、色紙の反射率

(色紙の反射)
 上図の左側は(俗に)色紙の反射率と呼ばれますが(入出力光)共に数値レベルが無く(率)になっていません。
元々用紙の反射なので上限(100%で頭打ち)で不正確です。 ←(左下図)の白紙の反射のように曖昧です。 また光がナイのが黒色の筈ですが(低レベルの迷走光)が残り不正確です。
 次に左側の小図面は(左上から、スペクトル、赤.茜.黄.緑.青.空、白、黒)色ですが、
 *、赤と黄色(白の図も)見て下さい、実際の色帯域は枠外にも(特に赤色側)広がっています。
 *、表示レベル上部が頭打ちで、中間レベルの変化が強調され(急峻)に見えます
 *、傾斜部分は、(右上がりの遮断波長が左へ移動する)ように見えます
 *、青・空色図からは、(右下がりの遮断波長が右へ移動する)ように見えます
つまり本図の、低レベル部は(高感度に)拡大され過ぎています。
中間レベルの変化も高感度で、或る程度 利用可能ですが(要注意)
        高レベル部分は極端に(圧縮)され、寸詰まり(台型)なので要注意です。←右の電灯光分布が左(黄色図)のように見えています
 ※ 従って、本来の光の分布)は(中図)のように(直線的で緩やか)ですが、色紙では違う図柄に変化している・・のデス。 ←(色の違いは直線的な傾斜度で、帯域別の主張はウソツキです)

(太陽光と電灯光の色温度
 (右上の図)は、太陽光と電灯光の光分布の図ですが(これは可視光線範囲に限った分布で)熱擾乱光分布の(裾野の一部)を見ているに過ぎなかった、ことを示しています。←(実帯域は遥かに広い)

(傾斜度の回転)
 熱擾乱による色温度光は(発光源から見た場合)、温度によって(ピーク波長やレベル)が大きく変化します。
 (目が見る光は一定範囲のレベルなので)、いま光のレベルを揃えて調べると色温度よって(中下図)のように分布傾斜が回転するように見えます。

(傾斜度と光の分布)
 「色温度曲線の傾斜が色がを表す」と言ったので、即(傾斜度=色)と受け取らないで下さい(要注意)。
← 前項は、一定レベルの場合の色温度光の比較であって、光のレベルが変わると傾斜は変わるのです。
 例えば、いま右上がり急傾斜の赤色光の場合で・・、光子1コなら光は弱く(ほぼ基線と同じ)平坦ですが、光が次第に強く(光子の数が多く)なると、右上がりの傾斜が強くなってきます、(同じ色温度光でも全体レベルによって傾斜度は変わるのです)。
 したって、通常の混合色は、いろんな傾斜度の集積なので(平均化されて)殆ど平坦に見える場合が多いのです。

25、光が色に見える  


 ≪ さてこれまで、なぜ光が色に見えるのか?ということで・・光の分布や、それを人の目がどのように受け取るか・・などについて見てきました。がこれから少し、この色や分布の変化がどのようにして起こるのか?、を探ってみるコトにしましょう ≫

(色とは何か)
 旧来の色彩学は、(色素感に基づき)色は天然自然に存在するもので・・、たまたまそこに(色があったから見えた)ので、なぜそこに色が発生するのか?、の追及はしなかったようです。
 太陽からの光が地球に届きますが、大気その他の物質で光の状態が変化します。それを感知した目のシステムが、物の(状態)変化を(色の違い)として、私達に(動画像)で知らせて来たモノだったのです。

(可視光範囲)
 これまでの可視光線範囲は、直接目が見た光の範囲で(380〜780nm)ですが、実際の光分布はこれを跨ぐ広さで、すこれは直接目が見た(可視)光の範囲で、さらにこの分布が(色温度によって非常に広い範囲(近紫外から赤外線範囲まで)を移動する)、モノでした。
つまりこれまでの(可視光範囲)は、全域でも(光分布傾斜のごく一部)を見たに過ぎず、範囲分割色光は全く見当外れだったのです。

(色紙の反射率)
 (第 図)は、これまでの帯域色光論の根拠とされた「色紙の分光分布図」ですが、これも一応(色別の光の違い)を見ようと試みたモノですが(データとして不正確でオソマツ)です。(この後に検討する)。

(光源の色温度
熱擾乱光の色温度や、朝夕や気象(雲)に基づく空色の変化として(第  図)が示されます、色の変化範囲が(赤・黄色・空(白)までで→黄・赤)と戻るので気付きにくいが(筆者は)これを色環考えて、色温度光の(分布域の移動)として捉えました。

色温度分光分布の回転)
 「色温度による輻射」は、一般的には波長別の分布が示されていますが・・、この図と前項の色温度輻射と組合せることで・・、(第 図)は相対輻射強度が色温度によって回転するように見えます。
 これによって、色温度の示す(色)と可視光の(分布傾斜)の物理的な(対応関係)が成立し、以降の解析の道が開けたのです。

(旧色彩の色方式)
 旧色彩では、スペクトルから三原色光を考え色相環へと進みました。現行の色彩学も(色は人の感覚)と唱えるが(三原色縛り)の儘で、何の解決法も有りません。

※ 以上、これまでにも述べたように(光やモノが直ちに色を見せるのではナク)3センサーによる(色温度傾斜で捉えた光の分布状態)の組合せを色と見るのです。 ←(色温度傾斜が色の根源)デス

24、色は人の感覚


(色の本質は?)
 近世から始まった(科学や技術)の発展は目覚ましく、現在では、人が宇宙に飛び出して研究や開発を行う時代になりました。 科学の発展は広く色彩の世界にも及びましたが、旧色彩学は(未消化で)混乱し、ついに科学を拒絶(無視)して、色彩心理学と称して(元の色素論)に逃げ込み、未だ(混乱の極)を抜け出せないままです。
 昔から「色は人類の永遠の謎!」などと言われて来ました。が ← 色を(感じる・認知する)は、色彩の第1歩で、何故色が見えるのか?(色)の配置や構成は?」と考えるのは当然ですが・・、現行(旧)色彩学はそれも出来ず(混乱を極めただけ)でした。

 (色は人の感覚)
 近年の解剖医学の発展で(目の構造)などから、色彩の原理や働き方」が次第に明らかにされつつあります。 これまで全く不明だった人の精神作用(心理)も、最近の脳科学や情報処理工学などの分野からも次第に明らかにされつつあります。

 さて昨日までの話で「色の本質(光と色感覚)の関連について(大方の話は終えたつもりですが)、ここまで(時間を惜しみ先を急いだので)どれだけご理解頂けたか?・・、案じています。(詳細しことは、いずれ分かります、決して大筋を踏み外さないように!)
 これから(より深い色の理解)を目指して,色原因の(物理科学)など・・についての話を続けますので、お付き合い下さい。
これまでが(分かり難かった人は、今一度始めに帰って(出来れば昨年5月から)読み直して下さい、これまでの理解とは全く違うハズです。
 (立方体の軸名は古い図面でした(LMS)に読替えてて下さい)