23、色の秘密


* 色の秘密
   ≪10年ほど前に「色の秘密」と題した文庫本があり、著者の熱意にオドロキ感心しましたが(残念ながら)秘密の扉は開きませんでした。 ここ10年以上「色彩工学関係」の書籍は、発行されていないようですが(一体どうなってるの?・・)≫

(色帯域と傾斜度)
 人の目は、LMS感度曲線が(第1図)のようになるよう、(虹彩絞り)などで光レベルを調節して(LMS感度出力の違い)から色の判定を行います。
 旧色彩では(上図左)のような(三原色)を考えたが、(色光帯域)は存在せず、(可視光範囲の分布傾斜)が、光の色温度で大きく緩やかに違って居ました(上左方の図)。


(光レベルと色変化)
(右)上)は、低温度(赤色)光のレベルが上がると、赤い色が見え始めるが、次第に緑域に掛って黄色くなり、更に青色域にも掛ると、白背景で全色が見えるコトになります。
(中二段目) 太陽光のレベルが上昇する場合、はじめ青暗い夜空ですが、急速に赤.緑.青域に掛かって、黄色から昼間の空色へと変化します。

(LMSは色の要素)
 旧色彩では、センサーがいきなり(三原色光を捉える)と考えたので(RGB軸)でしたが、現在では(LMS)軸です。
 ←(この三者は夫々が独立して(色の要素として働くモノで、三者の組合せが色になる)と考えるのです。
 実際には(光が強いほど白く薄く)なります。 白い光が(弱まると→色が見え→無色(0)になり→さらに→対極で補色になる)を知らないです。
このLMSの値を、直交三軸に配置することで、「色の立方体が出来上がります」 ←(この結果から原因要素を推定するのです)

(8頂点原色と立体放射)
 立方体の8つの頂点の色は、夫々が互いに混合し合って中心は灰色です。これを背景色(無色)とすると、全ての色が立体中心から放射状に拡がることになり、全ての色が補色の関係になります。

(4種類の色諧調)
 立方体の(8)頂点の色を原色とすると、(互いに対抗する)頂点を結ぶ4組の(色軸)があり、夫々がローカル色体系を構成してその中心になっています。 総ての色が4種類の色諧調(の合成)で表されるコトになります。
 これまで多くの人が考えてきた(三原色+白黒)などの色相環とは違って、人の目(色の識別・判定)の基本は「4軸8原色の色立方体」であり、人の色感覚は[(三色)ではなく、4軸8種の色諧調(色度)を一度に見分ける]だったのです。

※ 色彩(色配置)の基本は、立体放射状に拡がる色空間(中心0→色彩度)と、これを囲む色相(8極色体系)の2つ、(円板色相環などは根拠がナイデタラメ)です