17、人の目レーダーの特殊技術 

 *人の目レーダーの特種技術

(現行の動画技術)
 昔の画像処理は専ら人の芸術的感覚に基づくモノでしたが、近年(50年ほど?)の電子技術の発達で、(パソコンなどで)家庭でも画像が簡単に処理されるようになりました。
 が、現在の動画は(30枚/秒)程度の画像を連続映写するので、莫大な情報量を扱うことになり・・即時の画像処理は(事実上殆ど困難)な作業です。 ←(アニメなどは、別の時間と場所で制作したものを、一気に纏めて見せているものです。)

(人の目は動画)
 しかし私達の目が見る「動画」の(精度や速度は桁外れに優秀)で、現行の電子技術では(足元にも)及びません。
 ← 人の目動画には、人智を超えた秘策が潜んでいる・・としか思えないのです。
(雲を掴むような話ですが・・何とかして自然が創った「別種の動画技法」を、探ってみようと言うコトです。

(画像圧縮技術)
 元はFAX画像の情報量を減らして、伝送速度を上げようとして発達した技術です。データ圧縮の最も分かり易い例を見て行きましょう。
 先日の(A)の文字の(グラフ枡目の伝送)について見てみて行きましょう。 画面が
 第1行    (始め、 、 、 、黒、黒、 、 、 、 、終り)
 第2行    (始め、 、 、黒、 、 、黒、 、 、 、終り)
  ・       ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・        だったとします。
 この画面データを順次伝送するなら
 第1行    (始め、白、白、白、黒、黒、白、白、白、白・・ ・・終わり)
 第2行    (始め、白、白、黒、白、白、黒、白、白、白・・ ・・終わり)
 と送るのが正しいのですが、
     第1行(始め、白3、黒2、白4・・ ・・終わり
     第2行(始め、白2、黒1、白2、黒1、白3・・ )と白黒交代の数字だけを送っても元の画像は再現出来ます。

(人工レーダーはパルスの繰返し)
 現行の機械式のレーダーは、レーダの発信局がパルス状の電波を発射してから、山彦のように帰って来る電波を待ち受けて受信し、それをディスプレイに表示し、次にアンテナの方向を僅かにズラせて電波を発射して・・また帰り電波を待ち受ける・・を繰り返します。
 が 画像の分解能のため、アンテナ方向の変更を小幅にすると、全周するのには長時間を要します。

(受信端の並列動作)
 そこで、人の目レーダーの場合、パルスの発信局は目の中心ですが、信号受信用のセンサーは網膜画像の周辺にグルリと円形に配置するコトにします。 つまり1つのセンサーは中心から自分への(半径状の通路の)画像信号を調べることに専念するのです。
 だから1度のパルスで、全センサーが(並列に)一斉に受信動作を行い(アンテナ周回時間は不要)なので、極端な時間短縮になります。

(データの精度)
従来の人工レーダーは、画面中心付近は近距離で強過ぎて(却って事故の原因で)、また遠距離は分解能が悪くなるのが宿命でした。が 前項の方式では、網膜の外周付近の方が逆に精度が高く鮮明に見えるのです。

(桿体センサーの超精密画像)
 私達の目(視野)は、百万画素(分解能で1000*1000)程度ですが、桿体センサーは一億2千万個もあり、一画素当たり(120個)にもなります、そこで画素内のセンサーを場所別に分割した(サブアドレス)を付けて、掃引の周回毎にこの(サブ番号)を指定することにしました。
 この方式によって、白黒データが(120)諧調の精密アナログデータに作り変えられるのです。
 実際の実行方法としては、パルス電波の発信位置を眼球中心部の(黄斑の範囲内で)動かすことで、半径の通路と信号が比例的にズレることで実現しています。

(掃引周回の取り纏め)
 カラー画像の作成は、原理的に色別に夫々の画像を作ることになっていますが、全アドレスを周回する掃引作業は大変な労度なので、一度の周回アドレス指定で(白黒・赤・緑・青)と纏めてデータ授受を行って、次のアドレスに移るようにすることで、1度の掃引で全色データが集められます。←(ベンハムの独楽は、この原理で色が見えるのです)

(待受け受信)
 目の感度センサーの感光部が、外部からの光を受けたとき、波長に対応する部分が光を反射する物質に変質して光ります、そのため網膜(フィルム)面が外の景色を(写し撮った)たようになりますが、(実の所)この小画面は、色や明暗の数値を反転した負値(−)の(ネガフィルム)なのです(※)。
※ システムは、各画素毎に、新しい光データの貯まり具合を測るのですが、毎回計測するのは大変なので、前回のデータ値を反転して新しい光の入力をを待受けます。
 大抵の場所で前回と同じ光量なので差引き(+−0)の答えが返されるので、計測の手間を大幅に縮小出来ます。
 ←(私達が、目を瞑り外部光を(0)にすると、補色が見える理由です)。