7、RGB方式立体
≪ 先週の話は、等色関数の(センサー感度を、RGB方式で図式化)すると色の立方体が見える≫
と言うものでした。
(RGBセンサー方式)
RGB方式は、これまで(色の配置)としては認めらず異端視されていたモノでした。が
今回これが、(色の配置型)を示したことは、LMSが色の(要因)であるコトを示したモノです。
(比視感度)
等色関数のLMSセンサーは、比視感度表示」なので、この図からは中心波長が分かるだけで、各感度の(絶対)レベルや相対的な比較も分かりません。
(立体放射型の色配置)
これまでの色配置は、いわゆる「色相環に白黒軸を立てた」モノなどで、明確な空間や(座標)感覚などは知りませんでした。
この立方体には、8つの頂点があり、夫々が異なった(8原色)になっています。
この立体空間の内部は均一で、隅の色は相互に混じり合って、中心は灰色になっています。
いま(中心を色の基点)とすると、色は中心から四方八方(立体放射状に)拡がるコトになります。
(補色と色諧調)
いま、色は中心から外に拡がるとしたので、すべての色に(中心を対称点とする)補色があることになりました。 とくに、(赤―空、緑ー茜、青ー黄、黒ー白)を結ぶ4本の線は(色極性の中心=色軸)です、またこの色軸に沿って4種類の色諧調があるので・・、結局 総ての色はこの4種の色諧調を持っているコトになります。
(光の演色性)
(朝・夕方の陽ざし・白昼やお天気、明暗など・・)場所やその時々の条件で、光が違うと(同じ物を見ても)色の見え方が違って居ます。
また、太陽の光は上空で青色が散乱して、私達は地上に届いた(緑色の光)で生活をしています。従って、景色やモノ総てを、私達は緑色光で緑色に見ているのです。
光と色の関係からは当然のことですが、実際の生活では、緑一色や、光加減で一々色が変わられては不便で困ります。
(光や色に対する順応性)
人の目には、この不便を避けるため、(順応)機能が用意されています。センサー感度が入力光の強さを測る時、光強度をそのまま読取らず、移動平均と偏差値の形で、データ集めをします。
このとき、各センサーの移動平均値を桿体(全光)センサーレベルに揃えることで、光の偏りを補正して、色バランスを整えているのです。
(色の中心は無色)
色の強さは光の強さに比例せず、一定限度を超えると逆に弱く(白く)見えます。
実際の、光の強さと色諧調の関係は(XX図)のような、指数関係ですが、(補色を考えて)中間レベルでグラフを折返すと、図のように低レベルの補色系(空茜黄黒)が見えるようになります、
どの色諧調も、中間の平均レベル付近に急峻なディップがあり、色を感じない無色の部分が出来ます。 つまり、全色の平均値、(光源光)のデータだけを急峻に切捨て、色を感じない(無色化)をしたのです。
(光の強度レベル)
LMSのセンサーレベルは、比視感度で、実際の光の強度レベルではないので、レベルピークや黒レベルなのか?、数値が分かりません。 ← RGB方式の基点は(黒=0)ですが、実際データでは、偏差値の(ー)が大きいのが黒になります。
※ これまでのデータはすべて、黒を基点とした色データで(いわゆるスヤナデータ)ですが、(これ以外のデータ法は)無かったのです。
(RGB感度から色立方体へ)
以上、LMS立方体は色が見える原理を示したものでした。 が、今回私達が提起した「色立方体」は、前項のような、色利用上の技法が(数多く)隠されたものでした。
色を構成する 要素軸やグラフの目盛り、色の座標扱い(基点の設定や、要素軸やその目盛り方・・など)、RGB方式と同じ色配置に見えますが、中身は全く違うモノなので・・注意をして下さい。