17、LM感度と分布傾斜


(新三原色?)   
 可視光帯域内に三原色光は無かったが、域内の分布傾斜は、新三原色の広域な分布の一部(裾野)見えたのでした。
 低色温度の赤色光は(右上り傾斜)で、実際の分布は、近赤外線の長波長域です。
 高色温度の青色光は(左上り傾斜)で、実際の分布は、近紫外線の短波長域です。
 を緑色光は(傾斜は水平凸型)とすると、各波長別の帯域分布は(新三原色)ように見えます。
しかし私達は、この(分布傾斜)を(いきなり色とせず)色組立の(要素の一つ)と考えます。

 (錐体センサー)
 網膜には、(明暗)に関係する「桿体センサー」と(色)に関係する(LMS)錐体センサーがありました。 各センサー夫々については、別に詳しく検討しますが、

 (錐体の感度と光の分布)
(第1図)は、開講初日の錐体感度特性に(太陽光と電灯光)分布曲線を重ねました。
(中の図上)は、太陽光に対する、各センサーの反応出力です。 Sセンサーは太陽光に大きく反応しますが、(下の図)電燈光の赤色光に対してMLセンサーは反応しますが、Sセンサー(青色の成分)殆どありません。

(L・Mの感度差)
 右上の図面、(太陽光では)M感度出力が(L感度より)強く(傾斜は右下がり)ですが
 右下の図面、(電灯光では)L感度出力が(M感度より)強く(傾斜は右上がり)になっています。
 つまり、光の色が違い(分布傾斜が異なると)、MとLの感度差が生れます。 つまりMとLの感度差を測定し、色の違いを感知出来るのです。

(Sセンサーの感度)
Sセンサーは、感度域も(昼間の青色光)に限られるし、数が少なく(出力が少ないので)、色用ではナク(昼夜の判定)用と思われます。
← 夜の空は青黒い(背景色)で星が白く見えますが、昼間は青が強く(青緑赤の三色)は(白背景に)なって、物の色が識別出来ます。

(LMSは色の要素)
 以上のように、LMSの三感度は、直直接の(色)ではなく、(色を構成する3つの要素)と考えます。