2、熱擾乱の光


熱擾乱の光

(熱擾乱の放射)
 (1図)のように、鉄片などを熱すると、温度上昇に連れて、赤黒から→次第に赤→橙色→黄色→薄くなり→(無色→緑→空→青)へと色が変化します(括弧内は高温で燃えるので、実験出来ないが電車架線のスパークなどは青白く見えます)
 溶鉱炉では温度の高さを炎の色で判定しています、このような(色と温度の関係)を「色温度」と呼び、熱による(電磁波輻射)を「熱擾乱光」と呼んでいます。

色温度と輻射の強度)
 (第2図)は、光源の温度と波長・出力レベルの関係を示したもので、一般には(色温度分布)や(熱擾乱の放射)などと言います。
 輻射の強度は、低温では弱くピークも不明瞭ですが、温度上昇に伴って(ピークの波長は可視光線範囲に近づき、レベルも(温度の4乗)と急激に強くなってきます。
 日常の太陽光(大気の底)の輻射は、ピークは5〜6千度程度です。
 空の青さは、1万5千度にもなり驚きますが、これは(空が熱いのでなく)光の散乱で起こるものでのです。 宇宙にはン万度の星があるそうです。

(波長分布図)
 従来、光の波長分布と言えば、三原色夫々の(780〜赤〜580〜緑〜480〜青〜380)などの(強度の分布図)と 考えたのですが、「光は固定した波長を持たナイ」ことになったので、従来の波長分布は通用しなくなりました。
 「分布強度図が有るのに波長がナイ?」困った話ですが・・、「昨日の雷の話」を思い出して下さい。 雷は雑音エネルギーを(瞬時に全域に)送り込みましたが、光も一瞬に一定帯域内の分布を作り出すのです。

(可視光範囲の波長分布)
 熱擾乱の放射強度は、温度上昇で異なりますが、短波長側の強い光(太陽など)も遠くなれば拡散してレベルは下がります。焚火などの弱い光でも近くなら強く感じます。可視光線範囲の光のレベル変化を集めたのが(第3図)です。
 三帯域の分割分布ではナク、上図のような傾斜分布と思われます。

 光の素子というのは色温度曲線(強度分布図)の(1/何分)かの強さで(全帯域内で一斉に)(または帯域を駆け抜けて)光ります。 (一つの波長にとってはホンの一瞬の通通過ですそれが全域で光るのが(集積)されて目に見えるのです、 (光は一つの波ではナク、多くの光が一集団(固まり)になって飛んで来るのです。

※1、光に決まった波長はナイ。 ※2、一定の帯域内を駆け抜ける。 ※3、多くの光が集団(粒になって飛んでいる・・など、色彩関係者は、初耳かもしれませんが、物理の世界では、ごく普通の現象です。
 (他の参考書でもヨイが、色彩書の説明は、どれも無線通信波の説明でXです)落ち着いてゆっくり学んで下さい。