旧色彩の色種は2次元 

 

 (旧色彩の色種は2次元)
 本年もあと僅か、予定の講義(項目)はすべて終了ですが・・、 果して皆さんの理解がどの程度まで進んだでしょうか?・・、実のところ(失礼ですが・・)筆者としては「聊か疑問??」と感じています。
 と言うのも・・・この新色彩論は、旧色彩を詳しく知る人(専門家)ほど、理解が出来ない(先入観が消せない)様子です。
 新色彩は、「従来の色彩学」とは全く違い、これまでとは全く(異なった感覚・技術思向・数理扱い)なので、(エライセンセイほど)旧色彩を曳摺ったままで、理解出来ないのです。

 皆さんがどれだけ「色の理解が出来たか?」・・ 色の(構成・混色)等について、少し追って見ようと思います。


 (色の違い)
 色の違いと言えば、まづ(色相)ですが・・。 新色彩の色相は?・・
 そんなの簡単、「白黒を入れて8原色に増やした・・」のは、「別に大したことじゃナイ、三原色に補色を入れて6原色(色相環)だったし、(軸端の白黒)も入れると、8原色は昔からあったモノだから・・」と言う人が居ます。←(こんな人ほど色が分っていイナイ)のです。

 (三原色の色票)
 図面の上の並びは、三原色による色の配置(PCCS)を示したものですが、(色環は、基本的には、スペクトルの色並びの両端を繋いで円形にしたもので、(元は左右に直線状(1次元)の(波長並び)でした。
 右の図は、波長並び、と縦に白黒度なので(2次元の色配置です)
 つまり、これまでの三原色の(色票)は、縦方向の白黒度と、横に並べた水平極座標(角度=色相)の2方向(2次元)方向しか色を知らない(※)のです。
 ←(簡単に言うと?図のような1軸の回転コマです)
 ←※ 理論的には、3次元立体の色配置なので(全色が存在しますが、座標指定(色相と明度しか)が出来ないことは、色はナイに等しい)のです
 
 (YKカラーは8極型)
 新色彩の場合、、立体の中心から8方向に向かって(三原色のようなコマ型の極座標系が)拡がった複雑な体系になっています。
 単に1つの色だけでの変化でも、原色方向と、横へ回転する色並び、と色彩度とで3次元です。
 ※ 次元の違いと言うのは全く異質と言うことで、およそ数量比較にならない違いです。

 (色方式と色の構成)
 上記のように、色は、同じような色に見え、同じ名前を付けても、その方式(構成)によって全く違っているのです。
 例えば、RGBデータの色では、黒からのベクトル(方向と長さ)なので、(YKカラー方式は中心から)と同じ色配置に見えても色は全く違っています。