色彩度 

 (色の広がりと色彩度)
 この立体の表面の(例えば上面)を薄く捲ると、下から相似形で少し小さい(小色面)が現れます。 この小色面は、中心に向かって(内側ほど小さく中心では点になります。
 色面の模様は、表面はハッキリしていますが、中の小色面ほど次第に色が薄くなり、立体の中心では色が無くなります。
 変えて言えば(立体の中心が無色)で、「色は立体の中心から外方へ向かって(立体)放射状に拡がるので、これを「色彩度(中心が(0)〜表面が(1.0)など)」とします。

※ (旧来の彩度は誤り)
  旧来の色彩学で、「彩度=色の彩やかさ」との説明がありますが、この彩度は(各色と白黒軸との距離)なので、色によって基点も彩度の大きさも違い(意味がナイない)のです。
 従って新色彩では(この旧色彩との混乱を避けるため)「色彩度」としたものです。

 (ピラミッドと同心立方体)
 この立体の、色面の4隅と立体中心を結ぶと4角錐(ピラミッド型)が出来ます。
 このピラミッドの底面(元の色面)ほど(形が大きく、色彩度も大きく)、頂点に近いほど(無色で小さい)小色面、の積層になっています。
 つまり、この立体は、中心で色は無く(色彩度0)で、]表面に近い程(色彩度が高い)、同心立方体になっています。
 
 (色のお箸)
 前項では、色面と立体の中心を結んで、四角錘を考えましたが、(色面を色の集まりとすると)
 個々の色(範囲)と中心を結ぶと、その色だけの細い角錐になります ←(中央図面の矢印で示した、赤色錘形や青色錐形など)。
 だから、色の立体やピラミッドは、数多くのお箸が(先端を中心で結んで)集まったと考えます。
 色の基点は、立体の中心点で(色彩度0、表面で(色彩度1.0)なので、色彩度は中心からの距離に比例するので、実色の色彩度は(中心からの距離と表面までの距離)の三角比で容易に求められます。
 
 (表面色と実座標)
 私達が、実際に利用する色では、絵の具や染料のような(彩度が高く目立つ色は少なく)、実際(自然)の色は、水で薄めたような、低彩度(地味な)色が多いのです。
 総べての「色の名前を、色立方体のグラフ座標の値で呼ぶ」ことにしたので、表面近くの色は明瞭ですが(中心付近ほど色が薄く ※)色の違いが分かり難くなります。
※ ←(自然の色は、どれも低彩度で(グラフの数値は、どれも小さな値になります。)
 そこで、中心付近の色味の少ないの色を扱うために、(低彩度)の色は(表面色で色相を表し、表面色が既定の彩度まで無色で薄められた、とするのです。

 (表面色への変換係数)
 いま立体内部のある色が、実座標【Rx、Gy、Bz】で表されている(RGBはCMYでもよい)とします。 ←(xyzは(0〜1.0)で、いま仮に(x)が最大とします。
 この元座標値に、K=(1.1)(1.2)(1.3)・・と次第に大きな値を掛けて行くと、この色の位置は、(rz.gy.bz)から次第に前へせり出して来て、(K=1/x)でグラフ位置は【rz’・gy’・bz】になり、R面に到達し、これを「表面座標(色)」とします。