光が色になる−2 


 光りが色になる

(旧色彩の色感覚)
 旧色彩では、昔からの色操作(絵画や染色)などから、色を(色素)の集まりと考え、 色は大昔から天然自然に(物体の表面に分布)していていた。 と考えるのです。
 (物体表面は、太陽からの光を選別(反射や吸収)するので、この(反射率)の違いが、色として見える、とするのです。
 だから旧色彩では、物が在れば、物体表面の(色素が色(光)を反射して、色が見えるのだから、(色や物の配置)は予め決まったもので、人(や動物虫なども)単にその(光りを見ているだけで・・)(個々の色別や体系、相互の関連)などは、予め物の配置で決まっている・・とするのです。

 (新色彩の色感覚)
 私達は、このような旧い色彩感「現行三原色(色素や色帯域)説」を捨て、 「光りに色は着いてイナイ(ニュートン)」の観点から、・・色の原因や新しい色体系など・・を探ってきました。
 私達は従来のような「色を既存のモノ」と考えず、太陽からの光が地球に到達してから、空気による散乱を受け、さらに物質の表面で(吸収や散乱)し、光の状態は色々に変化するので、その状況を(色の種別)で報告してきたモノ、とするのです。
* 光りに色は着いてイナイ。光に三原色(々光)などの物理的な種別はナク、三原色に見える色感覚(スペクトル)は別の原因による、と考えます。
* 近年の解剖医学の発展によって、目の(カメラ構造)が明らかにされ、中でも網膜の4種類の光センサーの働きが注目されます。 ←(桿体は数多く明暗に関係スル、錐体はLMSの3種類があり、色に関係スルが詳細不明です)
* センサー情報は、神経系で頭脳(視覚処理システム)に送られ(一定の処理を受けて)利用可能な情報(データ)に変換されて返されます。
* このときの情報出力で、近辺の物体などを分り易く示すために(8種の色方式)が採用された、と思われます。

 (センサー感度)
 旧色彩では、可視光範囲を3分割した(色光)を考え、その信号を三原色としたのですが、 私達は、目のセンサーが光の状態を観察し、その情報を解析し、その結果を「色」で報告してきたモノと考えます。
 だから旧色彩の(演色性)のように、光の状態(3色光の強度)がすぐに色になる、とするのではナク、その時の光の状態(波長分布(傾斜度)や光の強度など・・)を解析した結果が、色(画像用の情報)として報告される、と考えます。

 (可視光域内の分布傾斜)
 光の範囲と言うのは非常に広く、太陽光など(熱擾乱光の場合でも(およそ三原色分割帯域のように狭くはナク、可視光線範囲を遙かに超える拡がりでした。
 したがって、三原色に見える色帯域というのは、(可視光線範囲を超えて)青色光の範囲は、紫外線領域から〜、赤色範囲は赤外線領域から〜、緑色域は、従来の可視光線範囲(青緑赤)の全域を完全に含む範囲、ということで、従来の可視光線範囲を遙かに超えるものです。
 ← この辺りの(色温度による光分布と可視光線範囲の分布傾斜など・・)については(9〜10月頃)の説明を参照して下さい。

 (目の働き)
 人の目は目前の景色を、丁度カメラがレンズを通してフィルムに小さな画像を作るように、目の網膜も縮小画像を作って、それを詳細に観察し解析をを行っています。
 この小画像は(30〜100枚/秒)程度で塗替えられる「動画」で、(一般的な単片の静止画)ではありません)
 現在のテレビやビデオなどの動画方式は、このように、大量の(少しずつ変化した画像を連続映写をして動画に見せていますが・・、それこそ膨大な情報量の処理に追付かない・・のが実情です。
 この点で、私達の「目や頭脳の(視覚)システム」は、まさに桁違いの(情報処理)を(破綻することもナク)見事にやってのけている・・ということです。

 私達の目の「システム方式」(色の配置構造も含む)がどんなモノなのか?・・、大変ですが、順を追って調べて行クことにしましょう。

 (昼の目と夜の目)
 自動車で、トンネルに入ると目前が真っ暗になり、何も見えません、暫くすると見えるようになりますが、これを「暗順応」と言います。トンネルを出るときも、辺りが眩しく見難くなりますが、比較的に短時間で回復します(明順応)。
 私達の目は、明るい太陽の光で色を見る目と、暗い夜間でも見える高感度の目との二段構造になっているようです。
 私達の人類の祖先は、弱小動物で、夜間や物陰の生活(または水中生活?)だったので、夜間の弱い光でもモノが見えるように(赤色光が主力の高感度の目)を発達させたようですが、やがて体も大きく強くなり陸上で生活をするようになり(昼間の青色光も見るようになった)と思われます。

 (比率型の数値扱い)
 明るさや、電波の周波数など・・範囲の桁違いに広いモノは、数が大きくなり扱いきれません、 そこでのような場合、単位を(数値目盛ではナク)、倍々系列にするなど(対数表示や比率型)なら数値が扱い易くなります。
 光の明るさ範囲は、光の強度なら1億倍ですが、倍々系列なら25段ですみます。

(主尺と副尺)
 明暗の範囲は(昼間の太陽光から、夜星の明かりまで)非常に広いので、このまま扱っては精度が悪くなります。
 そこで、同時に見得るレベル範囲を一定の限度(数LV程度)に絞って(これを副尺として)明るさに合わせて上下させる方式が採られました。