地球大気による屈折 

 大気層の屈折

 (1、屈折率)
 第1図は昨日の屈折原理の図です。 地球大気層の上空では、空気密度が少なく(屈折率も)低いが、下層に来るほど密度が濃く(水蒸気・ゴミ・ホコリ)なども増えて、屈折率が高くなってきます(第4図)。 ←(1図の界面が多層に重なっている、とします)
 第1図は屈折の原理で、実際の光では、波長によって屈折角度は異なり(2図中程の)ような分光(スペクトル)になります。 
 青色光は、波長が短く、(電気・磁気)エネルギーも大きいので、空気分子などに衝突しやすいが、赤色光は波長が長く、分子やチリなどの格子矢障害物をすり抜け易い。 従って
 青色光は進路が大きく曲がりますが、長波長の赤色光は殆ど曲がりません。 空が青いのは、短波長ほど屈折・散乱が大きいためです。

 (太陽の迎角)
 第3図のように、いま(地球図面の上部)の人は、昼間の太陽なので(迎角が高く)光は大気層に対して垂直に(頭上から)入ってきます。大気層の厚さは(成層圏で100キロ程度ですが)垂直に入射なので、直ちに地表に到着します。
 朝日や夕陽の場合は(高度角が低く)光は水平に近く入射するので(大気層を長距離水平に進む)ので、その間に、空気分子や水蒸気・チリなどの影響を大きく受けます。
 なお(夕陽が赤い)は間違いです。夕陽でもキレイな空なら青く見えています。 雲が拡がり空気に水滴が多いきは、夕陽に照らされて空が赤く見えるのです。

 (チリや埃による散乱)
 光が大気層を通るとき、空気分子などによって、波長が短い(青い光)ほど(レイリー)散乱します。 空が青いのは、このためです。 ←(紫外線は、大気層による散や吸収でほぼ完全消滅されています)
 チリや水滴などは、波長に較べると、非常に大きい粒子なので、全色散乱で白色の雲になります。