縦波と横波

 

(縦波と横波)
 (波の勉強)で、間違え易いのが(縦波と横波の違い)です。
 いま数メートルの縄跳び用の縄が、一端を柱に固定して、水平に張られている、としましょう。
 もう一つの端を(縄を張り加減で)急速に上下に振ると、上下に動く波が、手元から柱に向かって走ります。 (左右)に振ると、水平に動く波になります。
 皆さんはこの、縦と横に動く波を(縦波・横波)と思っていますが・・。
 物理学では、波の進行方向(前後)に向かって力が働く波が「縦波」で、この場合は、進行方向に対して横向き(上下左右に動くので、どちらも「横波」なのです。
  進行方向からでは、上下左右の動きは見えても、前後の動きは見えません、←(この場合は、縄なので横波しか見えません)。
 ゴム縄(またはコイルバネ)を張って小さい錘か目印を付けて、端を前後に振ると、ゴムの伸縮運動が観察出来ます)

 (地震波)
 どこかの地下で地震が起こった場合、縦波の振動(P波)の速度が、横波(S波)より早いので、私の所には、下から突き上げるような(P波)が先に到着します。 暫らくして、横にゆらゆら揺れるような(S波)が到着します。
 P波の始まりから、S波の始まりまでの時間(PSタイム)は、震源から距離に比例するので、震源までの遠近(距離)を知ることが出来ます。(筆者は和歌山(超多発地震)の専門官でした)。

 (偏光レンズ)
 スキーや夏の日差し除けに使う(サングラス)は、偏光レンズを使っています。
 偏光レンズで池の水面や、空(太陽を外した向きで)を見ると、空の明るさや景色の光が抑えられて景色が薄暗くなります。 このとき、左右に並んだグラスを(上下になるように回転させる)と空の水面に反射が増えて明るく(水中が見えなくなります)、
 光は横波なので、水面から来る波は左右(または上下に)揺れる成分(偏波面)を持っています。 水面からの反射は、水平偏波なので、偏光グラスを縦筋になるように置くと、空の水面反射を防いで水中の魚が見えるようになります。
 光は横波で(偏波面の方向)があります。偏光レンズやテレビアンテナは(水平や垂直の回転角度)調節で波の通過量を調整ます。