色紙の反射率

 

 色紙の反射率
(反射率曲線)
右下の図(8面)は、色紙を太陽光に晒したとき、紙の表面の色料(素)が反射した光が特定の色を反射する、として(反射率曲線)と呼ばれています。
 白紙の場合、表面の色素がほぼ全色を反射したとして(反射率100%)、黒色は全色が吸収されたとして(反射率0%)とします。
 
(反射光と透過光)
 これまでの説明で上図の場合、色が見えている部分は物体表面の反射光で、残りの黒い部分が、物体の内部に進んで(透過または吸収された)としているのです。

 しかし実際には、赤色の色紙(セロハン)では、表でも裏からでも同じように赤く見えます。
 (赤以外の色は吸収されて)残った赤色光が上下に(透過)したので、裏面側からでも見えた)と考えられます。

(フィルターの色)
 フィルターとは、ある一定の波長(遮断波長)以上(または以下)の成分を、通過(または抑制)する、ためのモノです。
 いま、白色(右1)と黄色(右4)と赤色(左1)と黒色(右2)の図を並べて見ましょう。
 * 白から青色部分を取り去ると、緑と赤が残り、黄色のスペクトルです。
 * さらに緑色部分を取り去ると、赤色だけが残ります。
 * 次に、全色(白)から、赤色部分を消すと、緑と青が残り空色のスペクトルです。
 * さらに緑色部分を消すと、青色だけが残ります。

(紫色と茜色)
 三原色の色光説では、隣接帯域光の混合(合成)で(赤と緑→黄色)(緑と青→空色)が作られますが、(赤と青のばあい) 波長が離れているので、波長端の色は→(赤紫または青紫)で(紫色光はナイ)とされています。
 しかし新色彩(センサー感度と波長分布)では、(中図上)のように、夜明けどきに(赤+青)の茜色が出来ます

 (緑色光)
 中色温度の緑色光では(可視光全域)が帯域上昇するので(緑帯域の凸出は見られず)、赤色光や青色光が相対的に下がることになるので、緑色感度は、赤色・青色感度を差し引いた(反転)に見えます。

 (色料は透過型フィルター)
 つまり、フィルター(透過型)は、自分の色を残して他の色を減衰させるものでした。
 絵の具などの色材料(色料)と言うのは、自らが色を出すのでなく、自色以外の反対色を吸収・消去するフィルターだったのです。

 → ☆☆ 従来の色料(減法混色)感覚は間違いで。 ここは総てこの「色フィルターに置き換えて下さい ☆☆


 (センサーの感度差)
 Lセンサーの感度は、Mセンサーの形を包含してほぼ重なっていて、(三原色説では説明が付かないのです)。Lセンサーの感度域は、Mセンサーより少し広く赤外側に拡がっています。
 (A図)は夕方の太陽光で、(赤と緑)光で黄色く見えています。
 (B図)は、さらに陽が沈み(赤色光)が多く、緑光が少なくなりました
 緑光では、L・Mに感度差は出ませんが、赤色光(より赤外側)ほど(L−Mの感度差は=傾斜度)が大きく出ることになります。