センサー感度が色を探る 


 センサー感度が色を探る

 (光の分布域は非常に広い)
旧色彩は、可視光範囲を3分割した3種類の色光(赤緑青)の色光があるとしましたが、
 実際の光の分布範囲は遙かに広く、可視光線範囲を越えて(近紫外線域〜可視光線範囲〜近赤外線域)に拡がるモノでした。
 従って(可視光線の範囲からは)分布の形を直接見ることは全く出来ず、分布の一部を(裾野の傾斜度として見える=推測する)だけです。

 (センサー感度と分布傾斜)
 センサーの感度と光(色温度)の分布傾斜とセンサーの感度出力の関係を(第1図)に示しました。
 L.M.S の感度域は、図のように少しずつ違っています(各帯域の中心は、S域420、M域530、L域580nmぐらい)。

 (センサー感度と光のレベル)
 センサー感度図は下に向かった曲線で(どれだけ低レベルの光を感知出来るか?・・)と、(感度スケール全体を)上から下の方へズラせながら・・探って行きます。
 光分布強度は、(夜から昼へ)次第に強くなると、分布域のグラフは、全体が下から上へとレベル上昇して行きます。
 この時の両グラフの重なり部分を、各センサーが(感度出力)として知らせてくるのです。

 (L.M域の分布が傾斜度を探る)
 つぎに、M域とL域の曲線が(オーバーラップ)重なっているが僅かにズレて、2曲線による分布域の、夫々の中心波長が、下図の回転の中心を跨いでいます。
 これは、2曲線の出力感度の差が(光分布の傾斜度なので)赤外の分布域の近接の程度(中心が近いか遠いか)を表すことになります。
 つまり、L.Mの感度差が(大きいときは、遠赤外域の分布。小さいときは近赤外分布。 差がナイときは、緑から青域の分布)になります。

 (光分布と色感度)
 *、太陽光の場合(右上図)、感度レベルは高い位置出動作しています。S.L.Mセンサーにはいずれも感度が有り、総ての色が見え、全体では青白い空色背景です。
 *、電灯光ノ場合(右下図)、 夜の電灯光は、太陽などより弱く、センサー感度は、低レベル域 まで下がって動作します。
 特に青色成分少ないので、S感度が出ません。L感度とM感度が出るので黄色い光に見えます。

 (分布傾斜と光のレベル)
 これまで「光の分布傾斜が色の原因になる・・」と言ってきましたが、下の図のように、光のレベルの上下によっても色が変わることを見ておいて下さい。(個別の色の詳細は、別に行います