光りの屈折と錐体の働き 


  光りの屈折と錐体の働き    物理、光りの屈折
 錐体センサーは「長さによって受け持つ波長帯域が違う」と言いましたが、もう少し詳しく説明します。
 (黒図面1(ABC)の説明)
 市販書籍のスペクトル説明は、間違いだらけ(正しいモノは皆無)です。
 *、A図全体は、波長とスペクトルの対応で(指数型の波長表示)でヨイのですが、上のスペクトルは波長並び(下の拡大ではナイ)で間違いです。
 *、(1B図)は、プリズムへの入射側面の色光の開き方がデタラメです。
 *、(1C図)では、赤と青色光が屈折して、緑光が直進です。
 (光りの屈折)
 いま(第2図A)にように、水面に斜めに光りが差し込んでいる、とします。
 光りは、水面(界面)で(屈折率の大のきい水(下)向きに曲がりますが、曲がる程度は波長によって異なり(長波長では少し、短波長は大きく曲がりますが ←(AとCの間で、Dへは曲がりません)
 光が屈折する角度は、境界面両側の物質の屈折率と、光りの波長で決まってきます。
 ← だから、仮に光路を逆に採っても(水中から照らしても)同じ光路を逆に辿ります。
 (ガラス板とレンズの屈折)
 平行なガラス面に光りが斜めに差し込んだ場合(第2図B)、光路は波長で違い広がりますが・・、ガラス下面で空気層(の屈折率)に返るので、航路は散らばった平行線になります。
 レンズの場合(大抵は纏めて描きますが)、始めの凸面で、屈折し光路は開きますが、レンズ後面を出るとき、光路の開きは少し戻るのです。
 (レンズの焦点と色収差
 (太陽光を集める)実験は、誰もが経験したと思いますが・・ レンズは「平行光線を一点に集める」モノです。 光りの集まった点を焦点(フォーカス)、レンズ中心からの距離を「焦点距離」と言います。
 一般的な用途では「光りが集まった・・」ですが、精密に見ると(第3図A)のように(焦点は完全な点になならず)波長によって焦点距離は、少しづつ違います(色収差)。 ←(レンズで物を見ると、縁取りに細い虹色が付いている)
 (錐体センサーの働き)
 錐体の場合も、青い光りはレンズの近くに焦点を結びますが、赤い光りの焦点は、遠く奥深くになります。 錐体(LMS)は、夫々焦点距離(レンズの曲率?)を違えて、光りの波長帯域を変えた、のです。
 (錐体の頭は色電球)
 錐体は、光りを曲げるレンズで、波長と焦点距離の関係は決まっています。
 いま、錐体の壁で発光すると(光路を逆に通って)規定の色光だけが、センサーの頭部に集中します。
 センサー最前部の球体は(集光器でした)が、今回は光りの拡散器になります、←(つまりセンサー頭部は、特定の色電球に相当するのです。
 (錐体は色の変換器)
 ∴ 錐体センサーは、光りの「波長分布」を見分けて(波長別分類・集計)を行い(LMSデータ)として、頭脳側に送り出し、・・、
 頭脳が、行った「演算・処理の結果」を返されたら、それを{色光」に換えて、私達に(カラー画像にして)見せてくれるのです。