実在しない三原色 


 実座しない三原色       
 旧色彩学では・・、全ての色は「三原色の(混合比率)で色が決まる」とされています。 しかし、混色のための「三原色は(何処に?)・・と考えたが、見当たりません。
 「三原色」の言葉は、「ヘルムホルツの「三色覚論」あたりから来たようですが・・三原色がどれか? 決まらぬままに、隣接色を混合して中間色を作って・・「色は連続で、円環状に並ぶ・・」としました。 ←(赤紫と青紫は、連続シナイ)
 (色の指定)
 色を表すために、円環を(感覚的な色差)で分割して{オストワルト・PCCSは24色、マンセルは10進(100色)}と色を決めます。 この中の最も(赤)らしい色が(赤)原色で、他の色が混じっていないモノ?・・だそうですが・・(結局何も決まらナイ)。
 ←(色相環は当初、赤・緑・青の三色だったが、CMY色が入り六色になり、現在は、心理四原色とされ、色並びも不規則で、時代で変わってきています)。
 また、明暗・白黒が不明確で(色ではナイとするが)、白や黒の反射や吸収率も、定まった値はアリマセン。
 以上のように、現在、色を物量(数量)的に表す方法がなく・・、実際の混色法はナイのです。
 (原色は帯域で)
 色彩の世界に光りが持ち込まれた当時、「波長と色」の関係から三原色(単一光)を求めた時代がありましたが・・、このとき(色は連続的変化なので、特定の波長を原色と決めると(濁りがナイ=隣接帯域を持たない)純粋光は(存在シナイ)となるので・・、 単一光を諦め、「三原色は、可視光線範囲を三分割した帯域」とされた・・。経過があります。
 ← 従って三原色の(中心波長)の指定はなく(一定幅の帯域幅、〜500〜600〜700nmなど)とされます。
 (三原色は誤り?)
 新色彩では、色は(LMS)三つの要素の「座標値で決まる・・」としています。
 原色の座標は(立方体の頂点なので・・)座標値の(最大or最小)の組合わせ(8つ)になります。 しかし、最大値ナドの極値は、全データに一つだけなので、(LMS)三つの極値が、同一データに集まる(コトは殆ど考えられナイ)←(つまり(立方体の頂点=原色)は、仮想の値です。
 ←(最大値などは、そのときの画像範囲内のデータ集計時の極値で、画面によって変化します) 
 (図面説明)
(1図)Aは、太陽光のスペクトルですが、(Bは三原色機器のフィルター特性です。
    Bは、RGB錐体の感度特性ですが・・、上図や(第2図A)の説明(帯域分割)と違うのです。
 (第2図)B以降は、色相環・三色円板・立体の色相環・マンセルの色立体など・・です。
 (第4図)は、色紙の反射率曲線で「波長と色の対応例」としています。(赤色表示が大きく間延びし、青色域が小さい)

 《 世の中は連休で、皆さんお休みだったのですネ・・(筆者の時計が狂ってる)、本稿も、終了目前で大詰めですが・、これらの説明は、連休後に回すコトにします。
  シタガッテ、明日はお休みにして・・、5月7日〔水)からとします。》