旧 色彩の色扱い 


 旧色彩の色扱い

 さて、昨年末に宿題として残った「混色について」ですが・・、旧(従来からの)色彩は「色が何か?」が決まらず、「色彩の全てが混乱した状態」だ・・、と言いました。
 「色」の基本や構成が全く定まらないため、色の系統→色配置→混色など・・色についての技術やルールは、全てが(ウヤムヤ ←メーカーや職人のノウハウ)で、放ったらかしなのです。
 「混色」について、現行の色彩学の何処が問題なのか?・・を、見て置きましょう

 (色彩学の現況)
(1) 図面の上行並びは、*、ニュートンの太陽のスペクトル分光図です。 *旧来からの自然発生的な色彩学を{三原色、等色で整理し}・・〔三原色←グラスマン則}として完成させました、が 近代の工業化(印刷・写真)から(色料→−補色の三原色)が押し込まれ、色彩学は消滅・混乱状態のママ、が現状です。
 *(右上図)は、筆者の主張で・・、旧来の3色円板の減法混色」説明は誤りで、「色フィルターの効果」を示しています。
(中段左)は、中間混色の説明で、近接した2色の境界では、色が混合したように見える・・としています。
(中段中)は、可視光線の波長帯域幅を、3分割して、夫々を「色光」とするものです。
 → (右下図)は、現在の(等色関数の図)ですが、結局(色は波長に対応する色光による・・)としています。
(下段左)現在の色覚モデルの元となる「ヘリングの反対色説」です。←(四原色や白黒の説明はアリマセン)
(下段中)は、4原色の補間をして色環とし、白黒軸を立てて(理想型の球形色配置)を造り上げました。←(マンセル・PCCS立体や等色関数など・・実際にはイビツな形です)
 ∴ 新色彩を正しく理解するには、頭の切り替え(旧色彩を放棄)が必要ですが・・(永年の染付きで)容易でない)ようです。旧色彩の束縛から離れて、色彩を素直に見直すことが大切です。 
旧(現行)色彩学のドコがいけないのか?、どのような(ツジツマ合わせ)をしてきたのか・・経過を簡単に振返って見ました。
 ∴ こうして、大きく振り返ると旧色彩の誤りがヨク見えてきます。
 旧来の色彩学では、三原色は(元々天然自然に存在し)物質表面には(色素が付着している)ので・・、色素量の多少を計測しようとしています。・・ が
「色」は、人の感覚機能(視覚)が、光を感じて(強度レベルや波長帯域分布を調べた)結果の報告だったのです。
 従って、旧色彩が求めた「混色法」は、光や色(材料の配分)による(色変化)の関係を明らかにすることでした。