新しい色の体系 


 新しい色の体系
 年の瀬も迫り、いよいよ最後の混色の話に入ろうとしましたが・・、色そのものも、開講当初より大きく変わってきています。分かり難い所があれば、今一度、色全体を振り返って見直して見て下さい。

 (加減法混色が諸悪の根源)
 「混色」は読んで字の如し・・で、〔色を混ぜる?〕 と言うことですが・・ 、何と何ををどう昆ぜるのか?(※)サッパリ分かりません。
 (混色)と言いながら(色光)または色料(絵の具など)の話で、決まっていないのです。
 光ならば、「色光の重畳とか合成」による色変化ですネ・・、色料のばあいは、混合色材料を「透過」する光の減衰率や物体表面への帰還率・・などの話になります。
 加減法混色は、論理的にもオカシク(実験でも誤りが明白です)←(いつまで置いとくのでしょうか?)
※ (加減法混色) → (光の混色)では(赤・緑・青)の三色光の混合の話で(加法混色)、色の場合は、補色の三原色(空・茜・黄色)を混ぜる(減法混色)←(何故違うの??)・ と(色彩学習の最初に教えられます)
 〔近代科学と色彩学の混乱)
 昔の人は、 経験的に 「三原色(加法混色)」 までは、纏められていたようですが、(ニュートン実験まで)色の原因が(光にある)ことを知りませんでした。 ←(むしろ近代科学が入って混乱が大きくなった)。 ←(現在の色彩学は、旧態のままで、この混乱から抜け出せない侭です)
 いまでは、科学が進み、測定器や利用機器も発達し、人工光が利用される時代になっています。
 いまや「色彩学」は、光学ではなく、通信・情報・工学・社会・システム・・、生理・医学・心理etc・・ など総合科学として、ますます範囲が拡がって行くようです。
 (色は人の感覚)
 旧色彩学の殆ど全てが(コレマデ見てきたように)誤りでした。 「光と色を(色素で共通化し混同した)旧色彩とは、この際ハッキリと決別をしましょう。 
 色についても、光が目に入るまでは、明らかに物理学の分野で、物理法則の世界です。
 目に入った光の処理や色感覚については、 私達がこれまで、新しい解析手法を開発・提起してきました、・・{太陽からの光を、目のセンサー感度が受け取って、光の状態を判定する、所まで分かってきました}
、コレまでの解析や経過を(確実にした事象)を、さらに(冷静に・科学的に)積み上げて行くようにしましょう。
 (旧三原色の混色)
 私達は、学校時代に、「理科や絵画」の時間に、「光の三原色・色の三原色」として例の三色円板の図面ヲ習いました。 その後の日常生活でも、常にこの三原色法(加減法混色)で説明されるので・・ 、このルールが(何となく定着し(常識)」のように思われてきました。
 筆者は早くから、この説明に疑問を抱き(実験等を重ねて)、減法混色は誤り(実験の不備)で、三色円板の色変化は、「色料のフィルター効果」だと言ってきました。
 ← (一般用の色彩書籍の図面は、セロハン表示に変わりましたが・・ 説明内容は変化ナシでした)
 ← (加減法混色の不成立 (印刷・色彩部門では、CMYKの四色が基本色)は、承知の上だったらしい
  (色相環の矛盾)
 三原色の混合・配分で(全ての色が作られる)として、三原色の補間をした(三色色相環)が作られました。 
 ←(当時、白黒〔明暗)は色の中の属性と思われ、色(色相)の扱いを受けなかった)。
 やがて、補色や色料混色などから(補色の三原色)が提起され、・・ → 立体型の六色色相環(円板の中央に白黒軸を立てた)が作られました ← (この時点で、色の3属性(色相・明度・彩度)をが指定したが・・ (実際の色配置は違う、ことを・・、マンセル色立体として別に示しました)
 (色の単位)
 「混色」は、色を混ぜることですが?・・ 、色は何モノなのか?、混ぜると言っても 、どんな材料を、どんな単位量で、 どのよう〔手法)混ぜるのか?・・ 、サッパリ分かりません。
 旧来の色彩学は、(色を光である→色光)や(色料)など・・ 、(色素による)もの・・、としたので、混合のための物
理的な(量目・単位)を考えていなかったのです。
 ← (等色実験がを、色の基礎となっていますが・・ 、ここでは、色相関係の混合・配分比率のみが問題で、個々の光の性質や強度、光源光や照明光の関係など・・殆ど無視されています)
 (光の物理的性質)
  混色は本来的には、色の混ぜ合わせでヨイのですが・・、(色を(色素の付着したモノ←物質量)としたので、光や物の量の混合状態を示すことが必要になったものです)。
 色は、光源光に照射された物質表面が、光を散乱反射し、それが目に届き、その分布状態を明らかにしたもの・・ でした。
 これまでの色彩学では、色は(一定波長の色光の集まり)、として・・ 、て光の波長のみを色と考えた(波長以外の帯域や強度を無視してきました。 したがって 物量でない色(=波長)を、混ぜ合わせることは出来ません。
 どうしても物質的に捕らえた(光の量を)示す必要があるのです。
 (光は小粒子の集まり)
 光は、小さな荷電粒子の集まりで、夫々の粒子は、一定の(波長周期)運動をしている、と考えます。
 光の全体像を表すには、(集まった粒子))の波長帯域分布と量(強度レベル)が必要になります。
 (強度レベル)については、「センサー感度と色」 として、これまでに説明をしてきました。 
 波長帯域については、混色による色変化と波長帯域の関係ですが・・ これから調べて行きましょう。
 (色の配置構造)
 旧来の三原色では、三原色の配分だけで、色が決まるハズでしたが・・ 、違っていました。 
 三次元の立体空間的な色の拡がり、それを具現化した直交三軸型の色要素配置の座標系 ・・ 、四軸8色の色階調・・、色感との対応(補色・無色・色レベル、・・ 〕・・ 、 これまでの解析や色・探索の成果・・ を見て行くことになります。

 (今日の図面は)
 「人の色感覚は八色同時識別」