光の強弱と色変化 


 光の強弱と色の変化)
 昨日までの話は、旧来の三原色の誤りを訂正し、正しい色の原理を説明したものですです。 しかし実際の色は、もう少し複雑な(感覚の世界)のようです。
 (明暗のレベル)
 私たちは、今見ている色の世界(色配置)を「色の立方体」として捉えることにしました。
 暗い夜は、色を感じないので (小さく萎んでいる)が、明るくなると、色範囲も広がり、「光レベルに合わせて上下する(明る過ぎは、一定レベルまで光量を絞る)」 ・・ と考えます。
 ← (色立体の形は、全データが存在したときの範囲で、実際の光分布状態とは、違っています)。
 (センサー感度と色)
 人の視覚センサーの感度と曲線によると、棹体センサーのは段違いに感度が高く(低レベル動作)、色では青(S)センサーが最高で、赤(L)・緑(S)と続きます。 
 光のレベルが高くなるほど、波長幅が広がり、曲線が重なるので(白く)見えます。 ← (全体的に白が上、赤緑が中レベル。青が低レベル・・ を感じて下さい)
 (白・黒レベルの決定)
 画面内の全画素のデータ整理 ((ヒストグラム)をして、LMS軸に対応して並べる(プロット)します。 
 色データの分布は、イビツになり、実際の明暗は(青色側へ偏ることが多い)のです。
 極端な値を除いて、明るい方から5%程度が(白のレベル)で、それ以上は白く輝いて見えます。 データ値で、暗い方から15%が黒レベルで、それ以下は(全て黒色に感じて)見えなくなります。
 ∴ つまり、白や黒、その他の色レベルは、予め決まったモノではなく・・ 、 全体的な明暗の状況と、その人がいま見ているデータ範囲の分布状況で変わってくるのです。
 (データの観察範囲)
 人が見ている、全データ範囲との比較で、「一部分の明暗や色を決める」 と言いましたが、実は狭い範囲でこの感度比較を行うようです。
 夜道で、懐中電灯を照らすと、照射部分は明るく周辺は真っ暗です。 その外は何も見ていません。
 夜の街灯を見ていても、少し離れた星空は見えます(見る範囲が変わると感度が違っても見える)
 (光の強弱と色の変化)
 旧色彩では、物体の表面には(三原色の色素)があり、色素配分に合わせた色が見える・・ 」 、つまり物体によって色が決まっている・・ としていました。 旧色彩では、光が弱くなると、「暗くはなるが、色が変わる」 とは思っていません。
 しかし、「新色彩」では、上記のように、光の強度が変わると、全体のレベルが動くので、全ての色が変化ます。
 色フィルターの場合、フィルター色に変化するだけでなく、光レベルの低下で、色が黒く変化したように見える場合があります。
 旧色彩では、「光がナイところが黒、明るい所が白 」と簡単にキメ付けましたが・・ 、周辺りの条件で、明るかったり暗かったり変化します。
 色の立体も、光源や周辺の条件次第で、色が変化し、影響する場合があります。 色配置は固定的に考えず十分注意して下さい。
 とくに、太陽光の青は白色飽和して(弱くても全色成分を持つが)赤は殆ど変化しない