フィルターの減衰 


フィルター減衰度
 
 (旧色彩の表面色)
 物体表面の色について、多くの書物では・・ 、、物体の表面に進行してきた光は、一部が反射して色になり、残りは物体に吸収されて(熱になる)・・ と説明されます。 物体表面の色によって反射する光の量(反射比率)は異なっているので ・・ 
、←(つまり、三原色光に対する (反射比率の違いが色になる・・ ) とするのです。
 (物体表面の詳細)
 「新色彩」では、物体表面で起こる現象を(単純な反射でなく)、光が物質内の多数の分子に衝突して多重に屈折を繰り返すことによって、光全体としては 「散乱した」 と考えます。
 この散乱によって、一部の光は、進入方向へ引き返す(反射のように見えた)が、残りの多くはさらに内部へ侵入し、同様の屈折を受けながらも奥へと進入を続けます・・ 。
 (光強度の減衰)
 外からの光は、物質の分子に衝突し(進路を変更)しながら奥へと進むのですが・・ このときの物質にエネルギーを奪われて、光の強度は次第に弱くなって行きます。 どの程度減衰するか? は、物質で異なります。 ← (入射光に対して、引き返す光のトータル比率は、、衝突時の屈折角度と減衰率の兼ね合いになります。
 (固体表面) 
 空気や水などでは、密度が低いので、たまに衝突して方向を変えて進み・・ 、さらにまたどこかで衝突する・・ と繰り返して、 散乱状態とみられるのですが、・・ 
 液体からさらに固体なると、分子密度(衝突頻度)が高いので、それほど深く潜らないうちに(ミクロン程度)中へ入る光は弱って無くなります。
 (セロハンフィルター)
 市販のセロハンをカメラレンズの前に被せて、露光の変化を調べました。 色によって減衰の程度が違っていました(会社・製品で異なると思う)。
 いま、或るフィルター(赤色)を、2枚を重ねると・・ 露光が丁度半分になりました。
 一枚のフィルターによる減衰で、(70%)程度二なったと見ると  0.7*0..7=0.49  なので
   一枚のフィルタ通過後の、光の残存率を(0、7)と見ることにします。(ついでに、上に(0、1)が返ってって、(0,2)が吸収されたとします)。
 (フィルター層の重ね)
 一枚目のフィルターの通過で、光は(70%)に弱まりました。 この光が二枚目のフィルターを通過すると・・ ここから更に下に向かう光は、(07*07≒05)と次第に弱くなって行きます。
 (ここから上に向かう光は、007、この段での消耗は(07*02=014)です、 (表面色は、各層で上向きになった光の総和になります。 )
 つまり、フィルターを重ねるときは、光の残存率を、順次掛け合わせて行けば残りの光(透過)量が計算出来ます。
 (フィルタ層の厚みが途中で終われば、残った光が下向きの面に出て、一般に言う(ガラスなどの)透過光です)、
 (指数計算)
 光の減衰量
は、フィルターの厚みによる減衰度を繰り返した考えられるので、指数計算では 減衰度を加算することで、総減衰率を求めることが出来ます。
 (例) 
 いま例のフィルターで、光が(70%)なったとすると、100(%)の(常用)対数は、(1,00)、 70%では(0、845)で、その差 D=(−0、155)です。
 さらに2枚目のフィルターを通すと、減衰が、2D=(ー0、31)なので、1−2D=(0、69)となり、対数値が(0、69)になる元の数は(0,6902→49%)になっています。
 3枚目を通すと、(1−3D=0、535)で、→(34,3%)になります。