色の明るさ 


 色の明るさ       
 以前に、「光の強さと明るさは別物だ」 と、(域外光線の例)で話しましたネ・・ 、今日も 「視覚の感度と明るさ感覚」 は違っている・・ というお話ですが 
 (色の白黒度)
 色のデータを(直交三軸型)にしたので、色の配置は 「色立方体型」で、8つの頂点が原色になりました。
 この立方体を、白黒軸を(白を上に)立て、(コマのように回転させると)、(赤・緑・青) の3色や(空・茜・黄色) の3色は、同じ高さなので(水平に回転)するハズです。
 (実際の色の明暗)
 上の図は、マンセルの色立体」(PCCSも同様)で、実際の色配置を示したものです。青色の部分は張り出し、(黄色は明るい部分で張り出して)・・(随分歪んだ形)です。 → (青−黄)が膨らむ理由について、説明は何処にも無く(頬かむり)したようです。
 (青色の感度)
 先日(9月20日)の「センサー感度と色」の図面を見て下さい。  グラフのレベル (曲線の交点が)ほぼ同じですが、光の分布状況は、色で違っています。
 赤色部分は、左側で(上下にも)広い範囲を占めていますが・・、 青色部分は、は左端で低い位置に曲線の先端が掛かるだけです。
 *、赤は、右で上下にも広い。 *、茜色、赤色はハイレベル、青は低レベルで動作。 *、黄色(赤+緑)で共にハイレベル。・・ etc。
 ← (要するに、光のレベルが高いと明るく強いと感じ、レベルが低いと暗く弱いと感じるのです)
 (白黒と明暗)
 (白−黒)は、色立方体の頂点を斜めに結ぶ軸で、他の色との関係(角度方向)は決まっています。 (明暗)は、光りの強さ(=エネルギーレベル)のことなので(白黒方向とは限らず)色分布の長軸方向になります。
 (青−黄色へシフト)
 青は低レベル動作で暗く感じます。黄色(赤+緑)光は、高レベルで動作するので明るい光と感じます。 だから色感覚では(青−黄色)方向に(明暗)を感じるのです。
 (波長とエネルギー)
  光のエネルギーというのは、光が外界に働きかけて何らかの仕事(※1)をする量のことです。 目は、光の粒を数えて (光の量)を調べていて、直接光の強さを測ってはいないのです。
 光の強さ(エネルギー)は、周波数(光速度/波長)に比例をします・・ 、(つまり、可視光域の範囲では、青色光は、赤色光より、2倍エネルギーが強いのです(※2)。
 ※1 (目の網膜の視物質を働かせて色を見たり、測定用のメータを振らせたり、物を照らして熱に変わったり・・ など)
 ※2 これまでの分光分布図などで、赤色が広く大きいのは、表示法の間違いです
∴ 私達は、光の粒数(光量)を測っていますが、これを(光の強さ)だと思っています。
 実際には 同じ光量なら、青の方がエネルギーが強いのですが、色としては(空色)で弱く感じます・・ 、 (赤)も同様に、光が強いと色が薄いと感じ、弱い光で色が濃いように思うのです。
 (色の判定)
 ← (私達は、光の分布を調べ、色を測っていますが・・ 、或る部分の色の値が出ても(単独で色を決めるのではなく・・ 、 (近傍との比較)や(全体の色構成)や(背景色)など・・ を総合した(色判定)をしています。
 (空気や空の色)などを打ち消す(順応作用)は、色の基準点を移動(無色透明)にして、「他の物体を目立たせるため」 だったのですネ・・ 。