白黒と明暗 


 白黒と明暗
 先週の話は、光の発生から〜色の画像になるまでを・・ (色彩工学的での)流れを追ったものでした。
 今日の話の要点は、(光の分布)によって(色の見え方)は変わり)ますが・・ 光の分布が直接色を作るのではなく、(光の強度レベルと光の分布)と、3つの錐体センサーの感度曲線の違いが生み出すものです。

 (感度曲線)
 センサーの感度曲線は、これまでに何度もお見せしましたが、・・ (先日の図を)、そのときの光のレベルに合わせて上下させます)。
 {第3図、中央下段}のように、光りの分布域と感度曲線の範囲の重なりが、センサーの感度出力(※1)になります。
 だから、実際に色として感知される(波長やレベル)は、各センサーでかなり違っています(※2)
 ※1、 この(L・M・S)の感度出力は、直ちに色の出力ではなく、一旦頭脳コンピュータに送られ、処理を受けた後に(色要素出力)として返される、・・ ことです。
 ※2 三原色では、波長数の違いだけでしたが・・ 、こちらでは、3つの要素は夫々全く違っています。 具体的には
 * Lセンサー、(L−m)として、可視光範囲から赤外線方向への波長の並び
 * Mセンサー、Mno長期平均値を(m)として、(M−m)を、光りレベルの強度
 * Sセンサー、(S−m)として、青色域の強度(昼夜の空間範囲など) 
   の識別が行われます。

 (白黒と色立方体の向き)
 色お立方体のは、上記の要素を(相互に独立 ←関係はナイ)と見て、直交3軸に配したものです。 (白・黒)は、立方体の8つの色頂点として生まれたもので、 色があれば、必ず(白黒度)が存在し(4つの色軸・8つの色頂点)の相互の位置関係は決まっています)。

 (明暗の方向)
 色の立方体は、全色のデータが配置されたと仮定したときの範囲のことで、実際の光の分布は、その時々で異なっています。
 錐体センサーは、入力光の集計で色の偏りを検知して、色立体の長径方向を、光りの明暗方向に一致させます(色の順応)。

 (夜間の青色シフト)
 センサー感度図は、(L・M・S)どれも下に凸で、上向きに開いています。 つまり光りの強い昼間は、センサーの波長範囲が広く重なり、すべてにの色が見えるし白く強い光りになります。 光りレベルが下がると、センサーの感度域は、先端に絞られるようになり感度範囲が狭くなり、夜暗くなれば(都会では、青色感度のみ)の状態になり、夜空が青色に見えます(プルキンエシフト)。