物体の表面色 


 物体の表面の色

 (加法混色)
 私達は、色の原理として、小学校で 「光と色の加減法混色」 を習いました.。 しかしこの中の 「色の減法混色.」は、(実験の不備や観測の誤り)だった、ことをこれまで指摘してきました。
 「光の加法混色」 は、実際にそのように見えるので、ほぼ正しい、として筆者も (航海灯の例を挙げて) 説明をしてきました 、が・・ 
 実際の混色の例は (テレビのカラー画面や、最近のプラズマや発光ダイオードど・・)で、これら以外に、実際に光の色を重ねて見る機会は、それほど多くはありません。
 → 正確には(光は重ねても混合はしません)。2つの光を同時に見た目が色を混合して見せたのです 
 (単一の原色はナイ)
 私達が目にする色は、すべて混合色で(単一の光や色は存在しない →原色も一定の範囲指定で正確には決まりません)。
 (混色は色を混合すること)
 混色とは、色が混じり合って、別の色のように見えることを言います。 色の小片を同時に見る (空間混色) と、回転する色コマの (継時混色) があります。  どちらも、色合いや強度レベルが両者の間になるので」 「中間混色」 と呼ばれます。
 (物体表面の色)
 色彩書の始めに、まづ上の図が示され「物体の表面は、光源からの光を受けて(色光のみを反射するので)色が見える・・と説明されますが・・ ←ここが大きな(落とし穴)で、皆なが間違えているのです
 私達が見る光は、全て(物体表面を潜り抜けた)透過光で、光源の光(鏡面反射も)を直接見ない(危険なので白く眩しくして)ようになっていてます。
 (反射と散乱)
 反射というのは、光が物に当たって跳ね返ってくることで、正しくは鏡面反射と言います。  これに対して、光が物の表面に当たったとき、色が帰って来たので・・ (反射と思ったのですが)・・  実は光が物質表面に潜り込み、(何度も屈折を受けて)進路を変えて表面から出てきたもので(散乱)が正しいのです。.
 鏡面反射の光は、入射光と(強度や色は全く同じ)進行方向が変わるだけですが・・ 
 散乱光は、物質の表面内部で数多くの分子に突き当たり・・何度も進路を変えて(その都度減衰しながら)、やうやく表面に出てきたものなので、レベルは大きく減衰し色も変化しています、 また入射時に揃っていた光の進路がバラバラの拡散状態なので、光レベルも(減衰度はここが起点で)大きく変わります。
 ← (反射光)は上向きに進路が変っただけですが・・、(散乱は)屈折時に全く別の(透過光)に変わる・・と考えた方が良い、
 (屈折と減衰)
 ある光が屈折する度に、(極端ですが ・・ 45°曲がって50%減衰する)、とします。 物質面が水平だとして、上方から入射した光は、2度の屈折で(首尾よく元の方空へ)向かうものが居ます、しかしレベルは25%に減少しています、・・ 
 (他の光は、さらに分子に衝突を繰り返しながら、奥に進むものや、一部帰るものもありますが、多くは物質に吸収されて次第に消滅して行きます。
 つまり、物質内部に潜った光は、(屈折率と・減衰率の兼ね合いで) 何%か一定の比率で減衰しながら奥へ奥へと進んで行くのです(針路変更で表面に出ることもあれば、透過層の厚みが限られていて向こう側に突き抜けることもあります(透過光)。
 この厚みは、上空の空気層では大きく、水では数メートル以下、固体物資の表面では(ミクロン単位) です。 表に出ても裏に出ても結果的には、(減衰量は光通路の長さによります)
 物質によって(光の屈折率や減衰率が違っているので)、物の表面に色が着いている、ように感じられたのです。
 → (海や川の水面の色は、空や森の色を溶かし込んだもので、同じ原理です)