三原色のカラクリ
三原色のカラクリ
筆者の 「新しい色彩学」 も、装いを改め再出発をしてからでも、早や3年目ですが、未だに理解が出来ない人がかなり居るようです
私達は、小学校時代に 「スペクトルや三色円板」 の図形で三原色を習い、それからの経験や学習が繰り返されて、身に沁み付き、常識になって行くようです。(子供の頃からの積み重ねが、如何に大きいかを(筆者も)改めて痛感する次第です)。
(三色円板の誤り)
三原色の誤り・・というより、「旧色彩」の、根本的な誤りは、色を(色素によるもの)と物質的に捉えたことに始まります。
光の三原色・色光の混合(重畳)までは、一応の説明が付いていましたが・・ 、その後、色の三原色(CMY))が、ムリヤリ(辻褄が合わない侭に)持ち込まれました。
(減法混色)
(白黒度の無視) ― 「加減法混色」の説明だ、として三色円板が示されますが、色の明度や白黒を曖昧にして全てを、同一平面に並べて(明暗比較を避けた)ものです。(減法混色のインチキについては、すぐこの後の項目で説明します・・)
(混色)
「混色」を直訳すれば(色を混ぜる)ことです。 ここの色は一体何でしょうか?・・ 、色が何者か決まらない・・ (対象を指定しない混色)は、(ワザと混乱を招くように、仕組んだ罠)なのです。
(光の重畳)
「光の加法混色」は・・ 、2つの色光を混合(重ねる)と(元の色より明るく見える)ということですが、・・ 2つの光の重畳照射で(光レベルが)高いと感じて、色が(明るく白くなり)輝いて見えたものです。
「減法混色」では、色と色を混ぜたら暗くなる 、と説明されますが・・ 。 筆者の再現実験では、2つの色料の混合結果は・・ 、色は両者の中間、光の明るさも、常に両者の中間で、(減法 云々・・ )は、観測の誤りと思われます。
(計算が合わない) ― ( K・RGB・CMY・W、の計算は見せ掛けで数値を一巡りすると計算が合わない)のです)
(言葉による曖昧説明) ― 混色によって色が変わり・・(明るくなったので「加法・・」、暗くなったので「減法・・」と数値を抜いた説明にしています。
(印刷インク) ― (赤+緑→黄色)とされていますが、実際の色は(黄色よりも白く明るく)輝きます。 ←(印刷では彩度が低くて表現出来ません。
また色の場合(赤と緑)の混色をしないのは何故ですか?・・。 実際の混色は(暗い黄色)ですが ← CMYでは、通常の黄色インクで明るく印刷を行い(ゴマカシ)ています。
また、加法の場合、(A+B)は(B+A)でよいのですが、減法なら(A-B)と(B-A)は違うので減算の方向を示すべきです、が・・
元々、「光や物」を合わせることで、消滅・減少するコトはありません。
∴ 「減法混色」全てが、言葉によるマヤカシで、実際の現象は何もナイのです。
☆☆ こんな話ばかりでは、気が滅入っちゃいますネ、少しは希望の持てる話を・・! ☆☆
(フィルター効果)
三色円板の実験を行う中で、円板の図柄(色の規則)は「色フィルターの効果」だったことに気付きました。
フィルターの基本は、一定の波長を境に(遮断周波数)で通過(または遮断)の特性を持たせて光の通過量や帯域を制御しようとするものです。
ステンドグラスや瓶の色ガラスなどは(一定の色範囲のみを通すので)帯域通過型の例になります。
フィルターは原理上、必ず光の吸収減衰を伴いますが・・ 予め減衰量を見込んでおけば、一定の帯域の光がそこで発生したようにも見えるのです。
(色料はフィルター)
従って絵の具・ペイントなど一般の色料は、全域的には光の吸収減衰を伴うが、一定の色帯域の光を残すので 「帯域通過フィルター」と考えることが出来ます。