色の本質 


  色の本質         
 先日から、色の原因 について (視覚と頭脳の働きや光と色の関係・・など) 多くを話してきたので、・・(却ってヤヤコシかったかナー ?_)
 これから愈々、個々の色の (感知や識別の) 話に入りますが、 いま一度「色とは何か?、何故色が見えるのか?・・」を、整理し・考え直して見ることにしましょう・・ 
 (色温度のおさらい)
* 今日の{第2図}は、良くご存知の「色温度」の図で、鉄など物を熱したとき(電磁波の輻射が次第に大きくなり乍ら)、色が 赤→黄色→白(→空→青) と変化して行くので、「色温度」と呼ばれています(※)。
 ※ (内)は、溶けて蒸発して形が無くなるため、地上で見ることはナイ)
* {第3図下}、温度上昇に伴って、輻射の波長域が、長波長域(赤色側)から始まって、可視光線域に掛かるようになってきます、(赤色で、右上がりの分布です)
* さらに温度が上がり、(5・6千度)では、輻射のピークが可視光線域になり(分布形状は水平です、色は(赤・緑・青)全域に亘るので (白色)になります。.
* さらに温度が高くなると、輻射域は可視光域を外れ、後ろの裾野が残って見える形になります。
* つまり、輻射帯域は (非常に広いので) 帯域通過で (山型) は見えず、(分布域の傾斜) が時計回りしたように見えるのです。
 (色光の分光分布)
 * 「第1図} は 「色紙の分光分布」 ですが、色の変化(=色温度の上昇)に伴って、帯域分布が (第2列、赤から黄色→緑(白)へと、右から左へと拡がって行くのが分かります。 (茜色の青は倍調波)
 *  、右の赤色域から押し寄せてきた分布域は、可視光線域をフルに満たして(緑域)いましたが、さらに温度が上がると、分布域は、左方(青色側)に移動してゆきます。
 *「第1図左}は、 緑から→空→青→黒へと裾野の形が左へ消えてゆく様子が見えますが、分布域は青色側に外れて裾野のみが残っている状態です。
 (色は分布域の傾斜)
 従来の三原色では、(赤・緑・青)の三原色の範囲として(可視光線範囲を3分割して)指定をしてきましたが・・ 、そんな狭い範囲だけの光は有りません。
 光の分布帯域は非常に広く、ピークの位置も(赤外線域から紫外線域へ)大きく移動し、可視光線域からは(分布形状の傾斜の回転)として、漸く見得るものでした。
 どの色でも、単独の形で自分の帯域があるのでナク(傾斜分布の一部にしか過ぎない)、可視光域の(波長や帯域幅ではなく)傾斜度が色を決めていたのです。

 ☆☆  (色は傾斜度)  ☆☆
 つまり、光があり・色があるとき、特定の波長域にのみ光が存在する、ことはなく(可視光全域に、光は分布しています。 夫々の色によって、分布の傾斜度が異なってくる)のです。
 だから、色と色を足したとき(従来のように帯域の凸凹にはならず、・・ (新たな分布傾(斜=単色)を求めることになります)