空気の色を消す 


 空気の色を消す    

 (無色の範囲は狭い)
 色の立方体は、6面の正方形の色模様が集まったものです。  {第1図}は、この色模様を表面から 順次めくって行ったものです。 
 中心に向かうほど、形が小さく・色模様が薄くなる傾向ですが、色の変化は(周辺では緩やかで)中心付近で急激に色が変化して、中心点で完全な無色になります。

 (光の強度と色の変化)
 人の感覚は、元の刺激に対して (数値比例) ではなく、(指数関数で圧縮された) 形になる)ことが 知られています(フfェヒナー則)。
 したがって, (光の強度と色の関係) は、{第2図}のように、
 * (赤・緑・青・白) の原色側では、強い光のレベルが変化しても、色は (それほど変化しない)が、・・ 
 * (比率レベルでの中間 →数値では、20%程度) 点付近で急激に無色になり →さらに色が反転します。
 * さらにレベルが下がり,検知限界に近づき、それ以下のレベルは関知しません(黒色だ)として見せない。
 ← (第2図左側)に、補色を掲げていますが、限界レベル付近なので光は弱く、実際に見ることは殆どありません。
 (カラーマスクと光源光)
 この項については、別に「光の演色性と色順応」として、別に採り上げますが、・・ 
 要は、太陽からの光は、地表では(緑色が主力)なので、私達は、常に緑色のマスク (目隠し)をしたような景色を見ているのです (等色関数のヨットの帆は緑色です) ←(夕方や夜の灯火 でも、色が変わる)。
 だから、朝・昼・夜や天候で、光の色が変化しても、元の色が正しく見えるように、視野全体の色傾向を補正をする機能 (色順応) があります。
 また私達は、空気を通して、向こうの物 (色)モノを見ているので、空気の色(=光源の色)域を急峻に(完全に無色に消し去って)、向こうのモノを見ることが出来るのです。
 このため(無色域)や(色順応)の機能が準備されているのです。