色の特徴(赤と茜色) 


  色の特徴(赤と茜色)
 昨日の話は、人の感度センサ−が、実際の色をどのように見分けるか?・・を見たものです。
 今日の左の図は、(光のレベルとセンサー感度)の関係を見たもので、光の強さ(レベルの上昇)による、全体的な色範囲の変化(暗闇から→夜空の青色→高感度の赤色(標識)→+緑で黄色に→さらに強いと白色に)を見ています。

(光のレベルと色温度
 右の図は、光の色温度変化(演色性)を、センサー感度図に重ねたもので、(波長分布の傾斜が色に見える)様子を示しています。
(例1)の 色温度3000°K の光は、右上がりの傾斜で、L・M 領域に感度があり、橙色に見えています。
(例2)の10000°K の青色光は、Lセンサーの領域が広く(少しMもL もある)空色に見えるのです。

(個々の色の特徴)
 色の原因は、概ねこれまで見て来た通りですが・・、夫々の色について詳しく見れば(その性質や働き)は、かなり違っているようです。

(赤色)
 (L−M)センサーの出力は、近赤外域を含んだ広域の光分布(の傾斜)を示しており、赤色領域(600〜700nm)に対応はしていないのです(赤外域の分布を縮めて、赤色で見せています)※1。
 つまり赤色の表示は、赤外域の光分布の有無なので、温暖感覚に結びついたと思われます。
 またLセンサーの動作領域は、長波長長側(600nm〜)で許容レベル範囲も広く、強い光を扱うので赤が活動的な色とされたようです。
 ※1 色の表示で赤色側は(700nm)に制限されていますが、実際の分布やレベルは赤外側に大きく広がっています(電灯光の分光分布・赤色の分光反射率など・・)←(現在の可視光線の範囲が狭過ぎです)

(マゼンタ)
 いつも(茜色)としてきましたが(文字数を節約)のためです。 筆者は(マゼンタ)という色は、元々存在しない(色相環でも赤紫と青紫に分かれる)と考えています。 実際の色料(絵の具)を探し回っても本当の色は無いし。 センサー感度図でも(赤色に青を加えた)加工品であることが明瞭です。
 明け方の空の茜色は、4000°K 程度の光のレベルが上がると(S・M)両センサー域に跨る時があります(※2)。この条件で茜色の空が見え、さらにレベルが上がると緑域に入り、黄色から白に変わってゆきます。
(※2)(右の図で4000°K の線を少し下げて下さい ←センサーの感度差を色温度が繋いだ)