等色関数の怪 


 (等色関数の怪)
 世界的権威の(CIE)が、発表しているもので、色を定量的に表すシステムとのことです。
 RGB三原色の混色実験で得られたデータが(第2図)ですが(Rの負数が都合が悪いと)数学的な変換を行って(XYZ 刺激値?)を得て(第3図)、グラフ(Z軸を省略した)で図示したものが・・例の(ヨットの帆の絵)になる・・というものです。 
 一般的な説明(式やグラフの取扱の不都合)は、既に説明をした(2012.7.11)ので、そちらを見て下さい・
(RGB等色図)
 まづ、線形変換と言うのは、変換しても性質は変わらず、いつでも元に戻せるものを言います。
 (センサー感度)のような生理的な現象は(原因から結果の過程が複雑で元に帰れない)モノで非線形と言います。 ←(レールを走る列車と、自動車や飛行機の違い)  ←(つまり、色感度は(数値変換をしてはイケナイ)モノの代表です。
(等色実験)
 いま、ある光(右から)で照らした色が(黄色)とすると、RGB3色の光を調節して、同じ黄色にすると(光の組成が違っても(色相が同じ)なら人は判別できない)・・と言うのです。
 しかしこの実験は、昔の不十分な実験設備での話で、現在では全く通用しない話です。
 ← 例えば(黄色光の電球をナトリュームランプに変える・赤色のダイオード光と電球にするなど・・)。
(順応の原理)
 順応の原理は、 夕焼けなどで、光のバランスが狂ったとき、目はセンサーの感度を調整(狂わせて)して他の色が見えるようにするので、・・光源色の感度は極端に低下しています。
 等色実験では、被験色(黄色)と比較する色を同じに合わせるもので(他の色は全くナイ・1色だけ)なので、色バランスは(黄色向き)です。 だからピッタリの黄色光は(光源と見做して)消され、実際には光源色付近の残りの色が(順応)で見えてきます。
 見えない色(消し残り)を探して(正確なのでしょうか?・・ネ)。空気層の底では緑は消されて見えていない。 → 夕焼け空で夕陽の色・電灯照明下で電灯の色を探すのと同じですネ・・
(等色図(原型)の波長対応)
 昨日の、センサー波長の割り宛ての図ですが(等色感度の元図)と上下に並べました。
 * 青色のピーク波長は、上下でピッタリ一致しました。
 * 緑色も可視光線範囲の中心に、波長分布のピークがあり、これも上下同じです。
 * 赤色曲線のゼロ点は、ピッタリと中心位置です。赤の(−)域は、上の図で空色(シアン)です。
 * 赤領域が狭く感じますが、センサー感度点が(M錐体535nm・L錐体570nm)とすると、ほぼ適当と思われます。
 ∴ 元図は、波長関係が(余りにもピッタリ)なので筆者も驚いています。それにしても(数値変換とかグラフの誤魔化し・・など)一体何の細工をしたのでしょうかネ?・・。