色と帯域幅 


 色と帯域幅

(三原色の誤り)
 現代の色彩学は、(赤・緑・青の3色素を基にした)いわゆる(三原色論)で、「全ての色は3つの色光の配分(混色)で造られる・・」と展開して行きます。
 この三原色論は、その基本(理論的な支柱)を(グラスマン則)に置いたものです。
 →(グラスマン則自体は、略完成されたものですが、 その後の色彩学が(曲解を持ち込み)悪用して・・現在の色彩学の混乱を招いた元になっています。
(グラスマン則)
 グラスマン則は次の4つの内容で構成され、現在でも充分通用する大切な基本則です。
* 第1則(色の3色性)では、「RGB3種の色光(の量)を調節すれば、どんな色も作り出せる、というものです
* 第2則(色の連続性)、現在では、自然光のスペクトル(詳細分析)で(不連続)が観測出来ますが・・熱擾乱型の光では、波長分布を概観的に大きく捉え(連続)と見ることにします。 ← 現代の人工(放電)光などは、鋭いスペクトルを持つものは、充分解明されていない面があります。
 *第3則は、次の2つで。 2つの色が(等色←同じ色に見える場合、同一と考えてもよい(色の等価性)、さらに他の色を両方に足しても同じ色になるので、等色関係は崩れない(色の加法性)・・というものです。
 ← 現在の人工光や、光学機器の精度からは、この項の誤りは明白ですが、当時としてはやむを得ぬ(むしろ当然の)結果だった、と思われます。
(グラスマン則の誤り)
 上記のグラスマン説では、現代の新しい(人工光)などには全く適用出来ないなど・・ありますが、・・筆者はこれを(誤りだ!)とは、サラサラ思っていません。
 現代の色彩学の(利用の仕方が悪い)のです、「現代の色彩学」は、(減法混色や等色関数)など(→大きな混乱を、意図的に持ち込んだ) ← 上の法則に、こんな(オカシな記述)は、何処にもありません。
 グラスマンは(1809〜1877)ドイツの人で(エジソン 1900年頃)の(電球も無い)時代の人です、(ガスランプやアーク放電など)不安定な光源で、よくぞこれほどの偉業を成し遂げた・・と感心する次第です。 ←(また話が、逸れちゃったカナ?・・)
(等色の言葉にご注意)
 ここで(等色している)は、「同じような色に見えた」と言う意味で、物理的な(帯域分布)が違っても代表(中心)波長が一致すれば、等色相 →(等色とする)ということです。(一定の条件で等しく扱っても良い、ということで何時も(=)ではないのです。
(2色の合成)
 旧色彩学で、(赤と緑を)合わせると(黄色)になります。今度は(赤を2つ)と(緑を2つ)足すと・・やはり(黄色)になります?・・が
 ←(元の光量(材料)の多少や、仕上がり量など)の意識が全くナイ、のです)。色を色相のみ(白黒もナイ)で捉え、明度を間違え、他の要素は全く失念しているのです。
 (赤または緑)だけなら(1色の帯域)ですが、黄色は(R+G)なので、2帯域分の広さを取り、光の強さも2倍になります。
 新色彩では、まづ赤(R)と緑(G)を足すと、(R+G)と2倍のレベルになり、帯域も(A+B)、と広くなります。
 (2R+2G)と2倍量なら、レベルは(4)で帯域は(R+G)になります。
∴ (赤と緑)の合成を何色としますか?・・R+Gを(黄色)と呼ぶなら、中間の(R+G)/2を(Yイエローか暗黄色)に定めて下さい。 ←(ここをわざと曖昧にして「減法混色を持ち込む」から三原色論が(成り立たなくなり)崩れてしまうのです。