フーリエ級数 


 フーリエ級数      (調波)

  波の話が出たところでもう一つ・・
 フランスの数学者「フーリエ」は、(どんな形の波も「周期関数の和」で表すことが出来る)ことを示しました。 このフーリェ解析の基礎は難解で(世界で数人しか分らない)らしいが・・私達は(そんな理論は敬遠して)結果を旨く利用することにしましょう。
フーリエ級数
 a(t)=A0 + A1sin(ωt) + A2sin(2ωt)+ A3sin(3ωt)+ ・・ + Ansin(nωt)+ ・・。 (cos項など詳細は省略)
 ヤヤコシそうな、式が出ましたが・・(落ち着いて追って行きましょう)
 a(t) ← (a)は変数と言って、これから調べようとする波形の、ある時刻(t)のときの値ですが、その時(t)に応じて、任意の値を採りますよ、ということです
 A0は(静穏時の)平均的な水の深さです、
 (A1・・)←基本波の振幅で、(t)=時刻によって変わり、変化を(ω、角速度)で表しています。
 (A2・)←2倍調波の振幅で、(t)=時刻によって変わり、変化を(2ω、角速度)で表しています。
 結局 (A1)は基本波の波高、(A2)は2倍調波の波高、・・3倍・・n倍 ・・と倍調波が(振幅は小さくなるが)延々と続きます。
(奇数次調波)  ←図面は(2011.1.21)
 左列は、奇数次調波を積算したものです(図形は、煩雑になるので、半周期のみの記載です)。
 基本波と3倍調波を足したものですが・・少し、台形に見えてきたでしょうか・・(A1(ω)+A/3(3ω)+A/5(5ω)+A/7(7ω)+・・と足して行くと、上部が次第にフラットな完全な台形に近付いて行きます。
 → 津波は、広い海面が一様に持ち上ったもので、表面は平坦ですが(大きな波の力)が隠れているのです。
(偶数次調波)
 中の列は、偶数次調波(図面は、基本波に2倍の調波を足したものです)、更に4、6、8、と高調波を足して行ったとすると・・、 波の先端の立ち上がりが鋭く(船舶などには)非常に危険な(三角波)になって行きます。
(結論)
 *1 どんな形の波でも(周期性の波も、また非周期的な突発的な変動でも・・)すべて、周期的なサインウエーブの和で表す(に分解する)ことが出来る。
 ということ・・および
 *2 波の形が変わるとき(他の力で、砕けたり、変形される)とき、調波の構成(A1,A2・・などの(倍調波の大きさや(分布)が変わる)こと・・