色彩度 


 色彩度
(旧色彩との用語の違い)
 旧色彩学では、色の3属性として(色相・明度・彩度)を揚げていますが(参照、7月30日)に見られるように、色彩の用語(とくに、明度・彩度は)方式や人によって(理論や説明)が異なり、実際の数値扱いも(バラバラなので)、ここの(ギロンの対象に)なりません。
 本講では(旧色彩との混乱を避けるため)・・・・中心(無色)から外へ(色が立体的に拡がる度合いの事を→(色彩度)と名付けることにします。(参照:8月15日)。
 (色相)も同様に、混乱を避けるため(色調)と名付けています。
 (明度)も4種類があり、(色明度または、白-黒度などと呼んでいます。
(同心立方体)
 先に示したように、表面の図柄をめくると、次々と同様の図柄(次第に図柄が小さく・色も薄くなる)が現れる「同心立方体」で←(同一の図柄の箱が積層されている)。
 中心は(完全な無色)で、外に向かって色が拡がり、これを(色彩度)と呼びます。
(色彩度)
 中心(座標位置 0.0.0)は、色の始点であり(色彩度(0)=無色)です。ここから周辺に向かって、色彩度が、立体的に(四方八方へ)拡がり、色が(次第に明瞭に)なって行きます。
 表面の色が最も明瞭なので、色彩度を(1)として、(逆に)中心に向かって色彩度が(0に)下がるとも言えます。
(色彩度の方向)
 色彩度は、立体放射状に、中心から外に向かっているので、(色面と色彩度の角度)は、色の位置によって、夫々違っています。(外からは、色面に斜めに入るように見える)
 この立方体は、中心付近は殆ど色が無く、表面に向かうほどに色が広がります。 表面と中心を結ぶ線は(同色)ですが、中心程色が薄くなっており。先端が透明な色のお箸が集まったように見えます。
 <色彩度の取扱>
(三値の最大)
 いま、或る色の実座標、 P=(Rx,Gy,Bz)が、与えられたとします。
* 三値の中で最大の(仮にRxとする)は、中心から遠く、表面に最も近い位置にあります。
 (3値に同じ係数を掛けて(Rx*k)で →kを徐々に大きくすると、Rx’の値が1となり、R面(表面)に到着します。
* このとき、中心と実座標を結ぶ線の延長が、(R面)に到着し、このときの位置が(表面色調)です。
* だから、3値の最大(ここではRx)はそのまま、実座標の色の(色彩度)になっています。
(表面色調の計算)
 もう一度、上の図面で追って見ましょう。
* 実座標の値を、P=(xyz) で(x>y>z)とします。
* 三つの数値の最大は、→Rx です。 [x]の値が、色彩度です。
* 立体の中心(0)と(P)を結んだ線の延長線は、[R]面に出ます。
* R面の座標値は、実座標の(1/x倍)で、元の数値より少し大きくなります。
  R面の(P’)点が表面色調で、座標読取値は、(Gy’=Gy/x)(Bz’=Bz/x)になります。
(実座標と表面座標)
 自然に存在する実際の色は、或る程度の色彩度に治まっています。(彩度の異なるものを)計算する場合、実座標を →表面色調に変えてから、色の計算を行ないます。
 変換式は、 実座標=表面色調*色彩度  表面色調=実座標/色彩度 と簡単です。