無色について 

 無色について
(白黒は色ではない)?
  私達は、古くから、(感覚的に)太陽光には色が無く(無色透明)だとしてきました。 しかしニュートンの実験(色の分解と合成)によって、太陽光は、全色を合成した(白色)とされるようになりました。
 空を飛んでいる光は見えないので、この光を白紙に受け止め、散乱反射させて見える色を(白色)としたのです。
 つまり、全色が集まって見えるのが(白色)で、光が無いときは、暗くて見えない(=黒色)としたのですが・・ 現在の色彩学は
 → 光の存在・強弱は(明暗)だとして、色ではない(=不彩色)と呼んで(色扱いをしない)ことにしました。
 だから、(白黒や彩度・明度)と言うとき、皆んなの扱いは(バラバラ)何の規定も統制も無く混乱状態です。
(無色について)
 上の図は、対抗する補色と補色間(色軸)の色変化を並べたものです。 夫々は補色だから、中間の色は、相互に打ち消し合って(無色)になります。 いま、背景の紙が白なので、これを弱くした灰色が見えていますが、中間位置の色自体は無色(透明)で、色は付いていないのです。
 (無色とは)→ 光はあるが色味(=彩度)が無いことで、光(エネルギー)は存在するが(色分布に偏りがなく)全色成分を持つ、ものです。
 白は、(色バランスが整った)強い光で、白色光の弱い光が(灰色)・・です。
 色バランスが整うと、無色(透明)になって向こうが見え、(色バランス)の崩れた光が(色)を示すのです。 
(無色=基準値は後から決まる)
 或る波長域の光をセンサが受けても、直ぐには(色)は決まらないのです。画面全体の入力光を整理しヒストグラム(強度系列図)を作って、最大入力レベルと明暗範囲(6Lv程度下)を求め、中間レベル(基準値=無色レベル)を設定します。
 この作業は、色毎に行われ、色の基準点は、画面内の色分布によって違ってきます。これが(色順応)の原因です。
(補色と無色)
 前項のように(補色)は、或る色を集計した結果の(負値)だから、常に(正値)の影にあり、で直接(補色を見る)ことはありません。
 日常的に目にする(黄色は赤と緑)(空色は緑と青)の混合色です。緑の補色のマゼンタでは、赤(紫)と青(紫)が連続しない(色の周回性)ので、混合色はありません)
 上の図は、色軸の色変化の様子を示したものです。

(補色は待ち受け画面)
 目は、視野画面を、掃引操作の繰り返しで順次最新画面に更新して行きます。 このとき、前回の(反転画面)を提示することで、更

新作業を大幅に簡素化することが出来ます。 
 このときの待ち受け画面が(補色)ですが、通常は、これを直接見ることはありません。

(目を瞑れば無色が見える)
 いま、直ちに目を瞑って下さい!。 明るい場所なら手で目を覆って見て下さい!。
 チカチカ、もやもや・・赤やら黄色やら・・形があるような無いような・・何だか分らない画像が見えたでしょう。それが前項の待ち

受け画面なのです。
 前回の色が残っていれば、その反転が見えますが、大抵は新しい光(色や基準値)を探し求めているので、何とも定まらない画面が見

えたのです。