色配置の変遷 


 色配置の変遷

 新色彩の(色配置)が漸く出た所で、これから詳細な解析を進めたいと思ったのですが・・、
 旧色彩学とは、基本的な考え方が、大きく違い(論理のの組立て)も異なる場合もあります。 同じ内容でも取り上げる(部門や人によって・・)主張や説明が違っていたりします。
 個々の違いは、その都度、説明や指摘をしてきましたが・・(部分的な問題としてでなく)大きな流れの中で、何処がどう違うのか?(問題の基本的な流れ)を・・シッカリ掴んで欲しいのです。
 そこで、これまで本講で明らかにしてきた、(旧色彩学の問題点とその流れ)・・を。ごく簡単に纏めておきます。 
(1)三原色、
  ニュートンの分光実験により(光が色の原因)→(三原色)が定着しました。 図面は、(波長域、400{赤)500(緑)600(青)700、nm)を三原色として(同時併行型の動作)と考えたものですが・・、三原色説は、次第に(色の三原色→減法混色→6色色相環など・・)本筋を外れて・ネジ曲げられ、色々の不具合を招く原因になりました。
(2)色相環への変遷、
 三原色では不都合が多く実態に合わないと、(黄色)を増やして(心理四原色が色の基本)とし、これから全色が作られるとしました。
 夫々の補色を入れて8色にしたが(まだ不連続なので・・)さらに4色を追加して(12色)で(連続色環)としました。 ←(色を補間し、実際感覚に近づけたとしていますが・・明確な理由は有りません)
 その後、さらに補間して(24色)などに増やしたものが、現在の(色相環)です。
 (RGB)3色、または(CMY)3色だけなら、混合可能で色環になるが・・6色では出来ない(明度が違う)のをムリヤリ色環に見せたものです。
(4)色立体
  これまでの色彩は、(白黒を無彩色)として色扱いをせず、色の配置は(円盤型の色相環)としてきましたが・・(白黒無視が(加化減法混色)の誤りの原因)、(色の3属性)から明暗・白黒を、無視出来ず、色環に垂直軸を立てたことで、色の分布が立体化しました(球形やソロバン玉もある)。 現在、日本の色彩標準は(PCCS)ですが、その色立体は(4図右側)です。
(3) デザイン部門などでは(トーン)など言っていますが、いずれも、(4)の同類項で、色環の欠陥を持つものです。
(5)三属性
 色立体の提示と共に、色の三属性が提起されました。
 (色相)色の違いのことですが、白黒を含まず、色環に並ぶものだけを(色)としたものです。
 (明度)色明度は別だ、と言う人も有りますが、要するに色の持つ明るさの事で、白黒度のことです。
 (彩度)当該の色から白黒軸までの距離で、(白黒写真化)の技術で、彩度の(度量)ではありません。
∴ 以上、科学的な解析によらない(思い付き)で、却って混乱の元を作っています。