センサーの波長感度 


 センサーの波長感度

 (赤外域の光り分布)
 前回の話は、熱擾乱による放射の強度は、温度で大幅に変わるが、(太陽光などは遥
かに遠いので)目に入る実際的なレベルで(波長分布を比較した)ものです。これで、
光りの波長分布が(温度で回転?)のように見えましたが・・、
 これは、擾乱光の波長帯域分布は、元来緩やかなもので、(3色の帯域幅などナイ)
広い範囲が移動するが、そのごく一部(可視光域)しか見ていなかったのです。
 従ってこれからは、従来の(可視光帯域内に色が分布する)のではなく(波長分布の
傾斜度が色に対応する ※1 )と見てゆくことにしましょう。
※1 傾斜(=色温度)に対応した、実際の光り分布(ピーク)は、太陽光6千度(青
色域)→4千度(赤色域)→以下は、赤外域に存在します。

(センサーの入力感度と比視感度)
 僅かな光で漸く物が見え出す限度を(最小入力感度)を一般的に(感度)と呼んでい
ます。
 目の感度の詳細(波長とレベル)を知りたいのですが(適当な資料が見当たりま
せん ← あればゼヒ教えて欲しい))。
 やむを得ず、比視感度(出力感度)グラフを上下反転したもので代用する(※2)こ
とにしました。
※2 ←(本質的には違うものですが・・、狭いレベル比較や、大まかな傾向は掴めま
す。)

(3センサーの入力感度)
 上の図ですが・・、分光出力感度を反転したものです。
 各センサーの感度は(下向きに凸型)で、低レベルでの感度は(特定の狭い帯域)に
限られますが、高レベルでの受光範囲は(ほぼ可視光全域)に拡がっています。
 各センサーの受光範囲は、レベルで変化しましたが、感度域の中心はほぼ一定[L
(575)、M(530)、S(460)]しており、各センサー波長の代表値ということです。

(回転の中心)
 L・Mセンサーの帯域の(形の違いから)両者の中心は少し違っています。この波長
違いを図示して見ました。
 三図は(ごく僅かの違いで)驚くほどよく一致しています、とくにL・Mの波長が、
(回転の中心(560nm)を跨ぐのは、とうてい偶然とは思えない。 
(L−M)
 今ここで、Lセンサーと、Mセンサーの出力を比較して両者のレベルが異なることは
、光りの帯域分布に偏りがあるからで、・・
 LとMの出力の差(L−M)は・・光り分布の傾斜を表すことになります。(図では
、L・M曲線に挟まれた領域)です。
 この領域は、 500nmより左側は(差が出ナイ)、右側(赤外域)に寄るほど大きく
なります。
(L+M)
 つまり(L−M)出力は、赤色側の傾斜度(赤外分布の状況)を表します。
 いま(M)センサーの出力は、そのままで(可視光)の強さを表すと考えます。
 同様に(L−S)を求めると,紫外領域への接近を示すことになります。