ブリュッケ現象 

 昨日の図面でも見られたように、(赤色光の本体)は赤外域に拡がっています。しかしセンサーは、可視光域(従来の赤色域)でこれを(測定・検出)しています。このようなことは、従来からの三原色(=色素)の固定観念では、到底説明出来ません。

 本講のこれまでの考察で、色は、人の視覚の4センサーの微妙な(感度特性の違い)によって、光強度の(波長分布)が検出され、それが(色の変化を生じる)原因」が明らかになりました。
 (色は物質的な固定したモノでない)→ 「明るさで色が変化する」ことは、実は早くから知られていたことです。(入門色彩学には、出されない)。

(明るさで色は変化する)
 「明るさで色が変化する?・・」というのは、ちょっと? と、感じる人が多いようですが・・。 これまで、物体の表面の色、色は三原色(色素)の配分量で・・、光が持つ色(演色性)による・・などの話から、(波長と色の対応)が、みんなの(固定観念)になっていたようです。
 いま、目の前の物を掴んで、その場で上下してみて下さい。(何も変化はありませんか?・・) 次に、それを、明るい場所(照明電灯の傍に)と、暗い場所(机の下)に移動すると・・、表面の色は、明きらかに変化しています(←目は多少の変化は、調節(消)して色変化を感じさせません。
*「辺りの明るさ(光のレベル)で色は変化する」 ←(重要ポイントの第1号)

(ブリュッケ現象)
(ブリュッケ図)によると、 明るいときの、色光の範囲は、緑域は500nm〜560(間は黄色)赤域が580〜660、と広いのに、暗くなると(緑550、黄574、赤600)と殆ど黄色に近寄ってきます。(その他・・は図面を)
 従来の色彩学では、この(色範囲の移動や不変色相)の説明が、どうしても出来ないため・・本図面を長年に亘って無視(敬遠・棚上げ)し続けてきたものです。
 筆者は今回、この波長範囲の変動の様子や不変色相の発生、や正確な波長の値など・・は、全て「4センサーの波長感度・帯域特性によるもの・・」を明らかにしました。
(図面について)
 この図面は、初心者の誤解を生みやすいので注意をして置きます。
*色の線が斜めに移動しますが、光りの波長が移動するのではありません。(波長は垂直線です)
 例 明るいときに、ある波長(650)で見えた色相(赤)が、暗くなると→(620)→(610)で見られるので、グラフ上で移動したように見える、のです。
 明るいとき、赤色域の中間で(真赤)と思った色は、暗くなると見えなくなり(黄色に近い赤色だけが残って)、赤が強く明るく見えたのです。

(以上は、1月16日掲載の部分です。この後「感度特性と色の感知」に続いています。

(感度スケールの工作)
 出来上ったでしょうか?・・(未だの人は、それこそ大至急!←乗り遅れちゃうヨ)
 既に試した人・・如何・・  (ワカッタ?なら)スゴイ!!・・(世界中で何人目でしょうか?・・・)。
 そう貴方は、これまで(エライ先生達)誰もが解らなかった「色の秘密(色を感じる理由)」を見付けたのです。