センサー感度と色 


センサー感度と色

(L・M信号は、含赤外域の感度分布)
 先日の(相対分光放射強度)図は(可視光線域内の光分布)を示したもので、色温度の上昇(2000→6000、赤→緑→青)で分布曲線は、右下がり=時計回りに回転したように見えます。
(L−M)信号は、光分布の傾斜を示すので、色温度(分布の頂点位置の波長)を示すことになります。 またこの回転グラフは、遠近など光りの強度の変化で、全体的に上下します。
(L+M)信号は(可視域内)ですが、分布強度は、そのまま赤外域のレベル(推定)に利用されます。
 ←(可視光線域の測定で、赤外域の波長とレベルが判るのです、 筆者も魂げた!)

 (赤や青の色)
 これまで皆が考えていた「波長と色」の対応は違っていました(赤が赤外域に広くなる)。 ←(これまで、筆者も色別を使っていましたが、便宜的で正確ではありません)
 今一度、色範囲に付いて見直して見ましょう。(今日は(2011.12.11)の図を再掲しました。
 左の図は、光りの強さをLv値(2倍系列)で表したものです。
 右下の感度図は4段で10の4乗(1万倍)のレベル差です(16.5LVで1万倍だから少し上に伸ばすとヨイ)。 外来光の分布は均一(水平線が上下する)と考えましょう。

(センサーの限界感度)
* 棹体の最高(小)感度は(2Lv)程度、非常に高感度です。青感度の始まりは(7Lv)なので、5Lv(32倍)程度の感度差になります。
* 7Lv以下は棹体のみの動作で、星の光りの(強弱)が見えています。星によって波長の違う星もがまだ白一色のみです。
* 7Lvを超えると、青(S)の感度が入ってくるので、空の色が(やや青く)見えます。
* 8Lvを超えると、赤(L)感度域に入ります。夜間の標識灯は、赤色ばかりが見えました。
* 更に1Lv程上がると、緑(M)感度も加わって、4色の感度が働くことになります。
* 光りのエネルギーレベルは周波数に比例します。青色域は(紫外線に近く)危険防止のため、すぐに(白く眩しく←レベル飽和)します。
* 網膜の画像は、光りが弱い夜は、棹体の感度で埋められますが、昼間は錐体感度による色画像で上塗りされる(点描画)と思われます。

(ブリュッケ現象)
 上の、8〜9Lvでの波長帯域は、緑(500〜580)赤(500〜630)で、中間なら540と565nmです。つまり、光りが強いときは、広帯域の光りで動作しますが、光りが弱くなると、550に近寄ってきます。(この図から、赤と緑の波長の移動と、青と棹体も感度の干渉が見られます)

∴ 改めて、「三原色の(固定した色光や色素)は無い」ことを、申し添えます。→(これまで多くの書籍が、この現象に触れないで(色相移動に目を瞑って)きました。)