L・Mセンサー 


(L・Mセンサー)
 これまでの話は、光りのレベルが弱いときの(センサー感度)の働きを見てきました。
 (Kセンサー)は高感度で夜間に働く、(Sセンサー)は短波長(青)域を受け持つ、で良いのですが・・、赤から緑域に拡がる(LセンサーとMセンサー)の動作がよく分かりません。 ←(三原色説や帯域分割では、どうしても説明が出来ない所です)

 (L・M)両センサーの特性は、よく似た形で(500nmより青側では、両者は重なっていますが、赤側方向へは少しずつ感度の違いが出てきます。
 感度の違いを明確にするために、かりに、両者の(和と差)を求めて見ましょう。

(LとMの和)
 LとMは、(よく似た特性)なので、出力の和は、何処でもほぼ2倍になり、相対的に感度が2倍になった感じです(第1図の緑線)。
* 最高感度は、Sセンサーとほぼ(同じレベル)になりました。
* 帯域幅は(赤・緑)全域で、ここの(光りレベル)を示すことになります。

(LとMの差)
 LとMの感度曲線は、500nmより長波長(赤色)側で次第に大きく開いてきます。両者の出力差(M−L)を求めると、赤色側に開く(ML特性)が得られます ←(第2図赤色三角形)。

(LM感度と外光の色温度
 外来光の波長分布は、色温度によって異なります。図面の下行は、太陽光・白熱灯・・などの光の分布です。
 光りが強ければ、下の図は(このままの形)で上昇して上の図に重なります。
* 太陽光の場合、まず(青光)続いて(緑光)それから(赤色)が感度域に入ることになります。
* 第2図の白熱灯の場合、まず(赤の感度)が先行し→(十分赤く)なってから、緑(黄色になる)→青(白色になる)色へと変化します。
* 第2図のLMセンサーに、色温度の高い(太陽光など逆傾斜の)光りが来たばあい、青色光には高い感度を示しますが、赤や緑光には感度を示しません。

(赤外領域の探索)
 ← MLセンサーは、平準なレベル変化や青色光では働かず、(光分布の傾斜)に対しては敏感に動作をします。
 つまり、MLの感度差で(光り分布の傾斜=色温度→赤外域の光り分布)を調べていたのです。

(さあー・・ 大変なことになりました。)