センサーの感度特性 


センサーの感度特性

 昨日の(入力感度特性)は(出力感度)を反転しただけで、さらに検証(レベルの高低など)すべきですが・・
(感度図の概観)
 まず、(昨日の感度図)を概観します。(縦軸が感度目盛で、幅1段で10倍(例えば青の最高感度は、上の基準線から2段下なので(1/100)のレベル)です。
* 棹体の感度曲線(白点線)の特徴は、最高感度が高く感度域が非常に広いことです。最高感度は読取値(−3.5)なので(1/3000)程度、このときの波長は(505nm)程度です。
 感度域(帯域幅)は、可視光線域を越えて(赤色側)に拡がっています。←(可視光線域の拡大?)
* 錐体のS(青色)曲線は、最高感度(−2.0 ←1/100)程度で、波長は(440nm)辺りです。
* 錐体のL・M(赤・緑)曲線はよく似た形です。(505)辺りで青線と交わりそれより右側では、赤と青が重なっています。
 これより左側では、赤の感度が次第に高く、緑との感度差が(700nm辺りでは、10倍程度も)大きくなっています。
 赤の最高感度は(−1.8 )、青が(−1.6 )程度です。
 感度の順は、図で見た通り、白がダントツの高感度で、錐体(LMS)との感度差は(30倍)程度はありそうです。
 (波長並びで比較)
 各センサーの、働きを探るために、これまでに出てきた図面とで、比較を行ないました。
(A図、太陽光の輻射)
 本講(2011.10.01)でお見せした、太陽光のスペクトルの図面です(上の空色は上空の値、地上での値はすぐ下の点線です、(右下がりの表示ですが(波長表示のためで)エネルギー表示なら水平になるものです)。
 今回は、(505nm)より左側(感度図では右側に着目して下さい。
 太陽光のスペクトルは、青・緑・赤と大きく3つに分かれますが、この領域は(青色の領域)に一致します。 この領域での太陽光の輻射は、波長が短くなるほどレベルが下がっています。
 ←(これ以外の赤や緑の領域での太陽のエネルギーレベルはほぼ一定です)
(B図、色温度放射)
 本講(2011.11.09 )でお見せした、太陽光の色温度放射の図面の一部です。
(この図面には(桃色 2000度)(緑色 3000度)(茶色 4000度)迄ですが、 ←(太陽光(6500度)は推定で作ってみて下さい、この図では狭い、11.09の図で、更に上に拡大すると頂点部分は水平になる )
(C図、色温度と目の感度)
 上のような、光りの分布が、人の目でどのように感じられるか、を示したものです。
 この図で注目して欲しいのは、波長と色の対応関係が(放射状に回転して見える)ことです。
 つまり、この図の回転角(傾斜)は、(下のE図のような ※)波長対応のレベルではなく、回転角(感度差)によって(光源の色温度)を示しています。
(E図、4つのセンサー感度)
 本図は、4種のセンサー感度(3原色に対応する帯域特性)を示すもの(※)ですが、相互のレベル比較は分りません。
 各センサーの最高感度域(帯域中心?)の波長の値が細かく出されていますが・・(他の図と比較で、少しズレが・・? 感じられます)
(ブリュッケ図)
 本講(2011.11.17 )でお見せしましたが(一般色彩書ではあまり見せない)「光の明るさで色が変化する」の図面です。
 本図も、波長表示なので、感度図を裏返しにして(左右逆転)して本図に重ねて下さい。(赤緑のピークを黄色の不変色相に合わせる)。
 光りが強いときは、赤も緑も広い範囲(ほぼ全域)の光りに感度がありますが、夜になって光が弱くなると、赤色センサーの感度範囲も狭くなり(575nm)付近の小範囲に限られてきます、 同様に、緑色のセンサーの感度も(530nm)付近の小範囲に絞られてきます。
 つまり、明るいときは広かった、センサーの波長範囲が、暗くなると狭い範囲に限られ、色種が少なくくなるようです。

☆☆☆ 次回は月曜日にします ☆☆☆

 来週はついに、”色彩の世界がヒックリ返る”大変な話になります。(実は、ここを目指して4ケ月も勉強してきたのヨ・・)これまでの集大成です。(シッカリ受け止めて下さい・・・)ネ