音と光の違い 

音に学ぼうー11

5 音と光の違い
 これまで、音と光のよく似た現象を(波の共通性)で選んできましたが、本質的には違うので(何でも同じ)と安易に混同しないよう注意して下さい。
 ヤヤコシイ所を整理しておきましょう・・

(1)音と光
 音は空気という物質の弾性(力が加わって変形し、元どうりに帰そうとする力)によるもので、空気(媒質)自体の変形・移動(疎密波)が外へ伝わるものです。
 光は電磁波で、物質の中身(分子→原子→核や電子→)が移動や変形するのでなく、電磁気的な波(強弱の変化)が(真空中)でも遠くへ伝わるものです。

(2)弾性による波
 風船の一箇所を指で押すと、中の空気は、その力を全方向に分散して押し返してきます。いま、指の力を変化させると、波(の形)になります。これを(縦・横・高さ)の3方向に分解して考えることにします。

(3)縦波と横波
 飛び縄を横に素早く振ると、横揺れの波が前方へ進んで行きます。同じくこれを上下に振ると上下の波が前方へ進みます。(上下に揺れるのも)進行方向に対して直交する動きなので(横波)です。
 進行方向に対して、前後に動き、疎密や強弱になるものが(縦波)です(コイルスプリングの疎密波)。
 (地震の波では、始めの突き上げるような微振動が(縦波)で、ユサユサと後から来る大きな揺れが(横波)です) ←(実際には地中の密度の関係で、地震波はすべて下から伝わってきます)

(4)電磁波
  原子の世界は、中の陽子と電子の関係する(電磁気の場)です。(電磁波)は、ここに出入りする(エネルギーの姿)と言えます。 エネルギーは、一定の周波数で(運動・磁場・電界)に順次姿を変えながら、遠方に伝わって行きます。
 電磁波でも、光や雷のような自然のものと、通信用の無線やレーザーなど人工のものとでは様子がかなり違うので要注意です。


(次回は、来週月曜から)  にしましょう
 これまで、音を手掛かりに(光物理の世界)を覗いてきました、次回から(光や色の本質)へ進むことにしましょう。