音と長さ 


 音に学ぼうー5   3 音と長さ

 数値や公式などは観賞すればよい、何が原因、どんな道筋、何が起ったか・・をしっかり掴んで下さい。

(1)共振現象
 楽器の代表(ピアノ)は長さの異なった金属の弦を並べたものです。管楽器ではトランペット、日本の笛なら尺八も・・いずれも、物の長さと波長が合って(共振)=特定の音が大きくなる現象です。

 上の図面で、A点(左端)から出た弦の振動は、右へ進んで、B点(右端)に達すると、ここで反射され、A点に向かって帰ってきます。A点でも反射され再びB点に向かうのですが・・、
 このとき、時間が1周期分経過していたとすると、Bに向かう波と新しい波とが同位相で重なります。
 このような(反射を繰り返す)ことで、長さに合った(特定の波のみ ←基本波)が極端に強調されることになります(共振現象)

(2)倍調波
 いま、A・Bの丁度中間のC点で、ピンを立て弦を固定すると、2倍(3倍・4倍・・なども)の振動数の音が、ピンを超えて伝わって、2倍の周波数の音がします。。
 ピアノで、下の(ド音)を鳴らすと(上のド音)の弦が、微かに鳴っています。下の音の倍調波が、響いて上の弦に共振したものです。

(3)定在波
 上のような現象は、端が閉じたものだけでなく、開いたものでも起こり、更に2倍・3倍・・の高い周波数でも起こります。(開管と閉管)(腹点と節点)が1/4波長毎に見られるなど・・色々の規則があります(詳細は省略)。
 このように、長さに対応した、一定の調波関係の波の共振が見られ、これを(定在波←向こうに進まず留まる波)と呼んでいます。

(4)干渉
 上右図のように、前面に並べたスピーカから音を出すと、2つのの音が干渉して、場所による強弱(音ムラ)が発生します。
 ステレオ感は、低音では左右の音の強弱で感知していますが、高音域ではこの位相差による干渉を鋭敏に捉えているためと思われます。
 
 干渉現象は、「波」に起こる特徴的な現象で、縞模様や同心円・・色々な模様が見られます。 光にも同様の(干渉現象)が見られるため、「光が波である」と考えられています。