色の発生ー2

 
(色の発生−2)

 色彩の書物を開くと、まず(ニュートンの分光実験)があり→(分光分布、等色関数)・・と続きます(光が色を見せる原因)についての説明は、どこにも見当たりません(物の色は既定事実)らしく・・・。(散乱や屈折)の物理説明だけで、色の話にはなっていません。

(1)色収差(屈折時の)
 色の原因として(ニュートン実験の色の並びが)よく出されます。
この色ずれは(波長による屈折率の違い)で起こるものですが、先日の水の屈折率は(赤色 1.33―青色1.34)なので、色ずれは、屈折した角度の(1%程度)です。
(精密な光学レンズでは、色収差として取り扱いますが)、一般の生活では(ごく僅か)と無視される程度です。

(2)反射
 反射は、一点から拡がる素元波を集めたもので、基本的には色特性を考えないのです。
 実際には、界面の不均一などで、屈折・干渉などが有ると思いますが・・一応(色の原因)からは外しておきましょう。
* 反射型の望遠鏡は、屈折レンズの色収差を避けて考案されたものです。
 
(3)散乱(固体)
 散乱光は(単純な反射光の集まり)ではありません、単に一度光を(反射しただけ)では色にならない、のです。
 固体は緻密で屈折率が高いため、固体表面ので散乱は、激しい屈折や散乱の繰り返しになります。
 光はこれで、バラバラにされ、(再び組み立て直し)されるのです。 媒質の特性によって(特定の光が選別される)ことが(色発生の主因)だと思われます。
 液体・気体の場合はそれ自体の色は無く、外来光の強調でしたが、固体の場合は、表面材料で独自の色が決まります。

(干渉)
 CDを光に翳すと容易に(七色模様)を観察することが出来ます(太陽はダメ危険)。
 反射や回折などで、通路の距離が違って位相差を生じて、強調される波と相殺される波が出来て色が発生するものです。
 シャボン玉の色模様や布生地の繊維の反射などでも見かけます。

(偏光)
 水面やガラス、金属面の反射でよく見かけます。これ自体は色になりませんが、他の光を遮って見せないことがあります。これを防ぐため、眼鏡・レンズなどではコーティングをします。
偏光レンズを持っている人は、青空や水の色で効果を調べて下さい。