色彩度の実際 


 (色彩度の実際)

 (色彩度)の内容・詳細については(色彩度: 3.22〜 )等でも説明をしてきました。 
 実は、(色彩度)は もっと身近に、目の前に、日常的に展開されている、(非常に大切な要素‥?)なのです。
 (→ 筆者は、(色調と色彩度が、色の2大要素)と重視していますが‥ 
 →従来の色彩学では、名目(色彩の要素)としながら(内容に誤り、定説が無いまま)実際には放置してきました)

(色彩度の変化)
 夕日が沈み赤くなる、空が明けて白くなる。霞が晴れて景色が見え出す‥ どんな色も(色彩度)に沿って現われ、色や形がハッキリします。つまり、(色彩度)は、色光の有無・強弱が、色に与える影響・程度のことなのです。
 物や景色自体は全く変わらないのに、光の状態が変化して(色彩度)が変わって行くのです
 光が無くなり、色が無くなる時の色方向は、無色(灰色)の方向です。(決して黒への変化ではありません)

(色調と色彩度)
 遠くの景色だけでなく、実はすぐ目の前で‥見られる色の変化は総て(色彩度変化)です。
 明るい部分は、夫々(色んな色調)を持っていますが、暗い影は共通して(色彩度の低下)になっています。
 今まで、当たり前に思っていた、目前の景色(明暗)は、全部(色彩度)の変化を見ていたようです。

 落ち着いて、暫く、静かに、目の前の物(景色)を眺めて見ましょう。色んな物があり、色んな形をしています。その形をよく観察して下さい。
 表面の色は、場所によって(光の当たり加減で)違っています。 つまり物の形は、(輪郭形状の変化)ではなく(色の変化)で示されていたのです。元の色は材質で決まっていて変わらないが、まわりの光の強弱で(色彩度)が変化して物の形や質感が表現されます。 改めて見直すと、棚の下や物の陰、逆に光の当たる所‥ 、丸い面や僅かの陰影‥ すべて(色彩度の変化)が形を作っています。

 色調(色相変化)は、パッと見の目先の変化を誘いますが、色の一方向を示すだけです。実質の色の内容(微妙な変化や程度が形や質感を表す)は(色彩度)が受け持っています。
(今日の写真は、遠くの山の距離感を、寒い空気の透過感を、花の柔らかい質感‥ が、(色彩度)の変化で示されています)