光と色彩度 


 (光と色彩度)

(色の純度は、色彩度)
 第1図は、(色の純度:3.31 の再掲です。参照: 色彩度:3.22 ) 
 位相角の異なる2色光の合成では、(エネルギーレベルは2色の加算)そして(色度は、2色による平行四辺形のベクトル合成)になり、  色の純度は=(色度)/(光の強さ)  になりました。
 つまり、重ね合わせる(2色が近い)ときは(色度が増加)します。色光の量が多くなり(色付いた光)になります。(2色が離れた)色だと、エネルギーは倍加しますが、色の範囲が広がり(色度は下がり→ 色が薄く)なります。
 色光は(重ねるほど)エネルギーが上がり(明るくなり)ますが、色度が下がり(無色に近付く)ことになります。
 赤緑青の3色を重ねると、色は打ち消し合って残らず(エネルギーだけの白色光)になります。 太陽光が(無色・白色)と言うのはこのことです。
(色彩度)
 色の立方体配置から、中心が基点(元色)で、色は中心から表面へ向かって、立体放射型に(色彩度)拡がるものでした(参照:色彩度 3.22〜 )。
前項で見たように、色彩度は、光の状態を表していました。
 夕日の赤い色はいきなり暗く(黒く)なるのでなく、光が弱まると次第に色彩度が下がり、灰色に変わって行きます。
 山頂から遠くを見たとき、近景は、色も形も明瞭ですが、遠くなるに従って色がだんだん薄れ(色彩度が下がる)形もぼやけて、そのうち雲との境も見えなくなります。 雨や霧・もやなどでも、色彩度が下がり、色・形がぼやけて見難くなります。
(光の強弱と色の変化)
 つまり、私たちの目は(色)として、光の状態を感知します。 
 夕日が沈んで次第に暗くなるとき、(色彩度)が下がります。 夜明けで辺りが白く見え出すとき(色彩度)が増えはじめるのです。 
 色彩度は、光の強弱による(色の変化の方向)だったのです。物の配置(景色)は同じでも、光によって色の見え方は違ってきました。 物体の表面色も物理的に決まっていますが、それがどんな色に見えるかは、そのときの光(色の方向と色彩度)によって違ってくるのです。