色度の分布 


(色度の分布)

(色度の分布)
 いま、カラーボールを適当に回転させて下さい(赤の中心点が、正面から外れてズレて行きます)。
 ズレ角を(A)とすると、赤色の強さは{R=E(1+cosA)}になります(←第1図の赤印の線)。
 (cos:赤は±90°ずれると0になる)(E:球面全方向への光の強さです。)
 緑色の色範囲も、同じように、緑色を0°とすると、{G=E(1+cosA)}となり、グラフでは、図の緑印の線のようになります。
∴(光の色成分(周波数)の帯域分布の様子です← 参照:色の純度2011.1.23)

(2色の合成)
 両者を足した、(黄色の点線)のようになります。(光の強さ(エネルギーレベル)は2倍になったが、色のレベルは強くならなかった、 ←2Eをベースに±1の変動幅です)。
 エネルギーが強くなったのに(色レベルが上がらなかった)ことは(色が薄まった)ことになります。

(色の純度)
* 同じ色を足した場合(R+R=2R)、エネルギーが2倍、色レベルも2倍で、光強度と色の比は(2/2=1)で、元の色と値は変わりませんが、‥
* 赤と緑の場合(R+G)では、エネルギーは2倍なのに、色レベルは1です。つまり色の比率は(1/2=0.5)と下がりました。 今、この違いを(色の純度)と考えて

(色の純度) =(色のレベル)/(光の強さ←エネルギーレベル)、とします。
 * 同じ電球を2コ点灯したとき、光は強くなりましたが、色純度は変わりません
 * 多くの色が混合されて色度が無い(灰色に近い)のは色純度が低い
 * ナトリュームランプのような、純粋スペクトル光は、色純度が非常に高い

∴ 位相角の異なる2色の合成では、→(エネルギーレベルは、2色の加算)そして(色度は平行四辺形のベクトル合成)になります。 色の純度=(色度)/(光の強さ)です。

(色彩度)
 赤と緑の、2色の重畳で(色の純度)が下がりました。さらに青色光を加え(3つの原色光)とすると、光強度は3倍ですが、色度は(0)→(灰色=元色)なります。
 3原色の混合は、色の中心点ですから、これまで(色の純度)と見たのは→(色彩度)のことでした。

∴ →「グラスマンの等色」は、「等色相に見えるが色彩度が違う」と「改訂すべき」なのです。