色料の混色 


 色料の混合計算

 従来からの(加減法混色)の話ではありません。(←これらは(言葉のすり替えで)色彩学に混乱を持込む病根)です)。 貴方は(色料の混合)(色光の重畳)(減光フィルタの積層)‥と正しく使い分けて下さい。

 先日「色料の完全混色法(参照:3.11ミラクルパレット)」の話をしました。
 (座標による色の計算)や(色のグラフ表示)が可能になったので、 パレットの作業(暗算)の内容を(簡単な数式)で示しています。実際に色と対比しながら、(色料の混色)について確認・習熟して下さい。
 
(任意の色の混色)

  計算の都合上(C、M、Y)は、(−R、−G、−B)に読み変えます。

(2色の混合)
       R(C)  G(M)   B(Y)   数量
  赤色 ( 1.0   −1.0  −1.0 ) *1    (赤←RMY)
  黄色 ( 1.0    1.0  −1.0 ) *2    (黄←RGY)
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   計   3.0    1.0  −3.0    3 ←色料の総量です
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 (÷3)  1.0    1/3   −1.0   ← 橙色から白に1/3寄る

(3色の混合→濁色)
       R(C)  G(M)  B(Y)   数量
  赤色 ( 1.0   −1.0  −1.0 ) *1
  白色 ( 1.0    1.0   1.0 ) *1
  緑色 (−1.0    1.0  −1.0 ) *1
  ――――――――――――――――――――――――――― 
   計   1.0    1.0  −1.0    3 ←色料の総量です
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 (÷3)  1/3    1/3   −1/3   ← 黄緑色から中に少し入る(RGY)。
  ∴  表面の色に(1.0)でなく、小さい値なので(濁色)です ※。

(色彩度の変化)
       R(C)  G(M)  B(Y)   数量
  赤色 ( 1.0   −1.0  −1.0 ) *1
  元色 ( 0.0    0.0   0.0 ) *1
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   計   1.0   −1.0  −1.0    2 ←色料の総量です
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 (÷2)  1/2    −1/2  −1/2  ← 赤色の、色成分が半分になりました。

※1、(濁色)は表面でないので、3値とも(1.0)未満です(色彩度←後に詳述します)。

(実際の混色)
 色の調合は、単に(色相を合わせ)るだけでなく、濁りの少ない(色彩度が高い)色が欲しいのです。
 そのためには、「調整用の3色の選定と調合比率」が大切ですが‥ 、ここらは、従来は職人の「経験とカン」に頼っていた所です。
 これらはが、上記の計算で、簡単に解決することになったのです。