白黒写真 

皆さん!これまでの話は如何だったでしょうか?‥。
 光を感じた目が、これを(明暗)として体系化し、更にこれを(輪郭→濃淡画像)に組上げてきました。
 (熱い・冷たい)などの単なる(感覚器官)を越えて、(色や形)は大掛かりな(精神作業)を伴う(視覚システム)でした。 
 ペンキを(混ぜた・塗った)の感覚では処理し得ない、広範な物理・数学(感覚)の世界だったのです。 難しくするのではない(数を追うのではなく真理を探そう)の基本姿勢で望んで欲しい‥ と言うのです。
(これまでの話は非常に大切な所です、慌てずジックリと‥完全マスターして下さいネ)
 今日は、これまでの(明暗と目の構造)は一段落、として少し頭休めにしましょう。

(400)  白黒写真(3原色の世界)

 白黒写真は、「カラーの写真から(色味を抜いた)もの」、具体的には(RGB)3数値の平均を求める」と説明されてきました。
 上の図で説明すると「RGB各色の(白黒成分)←(明度)を求めて3値を合計する」のです。
 * 赤(R)256、緑(G)が256、青(B)256です、各色の白黒軸への射影は(256/√3)
 *つまり、各色の(白黒度)は、色明度の(1/√3)です。
 * 三色の合計は、3*(256/√3)=256*√3 で、丁度(白)の高さに匹敵します。

 さてここで皆さんに尋ねます。(赤と緑)の中間の色は?‥何色でしょうか‥。多くの皆さんから(黄色の答え)が返ってきました。
 黄色のRGB値は(256.256.0)なので、白黒度は(512/3=171)です。(これでOKの筈ですが‥?)
 この値は(赤の白黒度と緑の白黒度を足した)もので、(赤と緑の間の色)ではありません。
 三原色(加法混色)の世界では、(黄色)と思ったのは、実は(赤+緑)だったのです、(黄色は存在しない)のです。
 同様に(減法混色で)黄色は、RGBを足した(白色)から青(B)を引いたものです。(白−青)色が正しく、やはり(黄色は存在しない)のです。
 (何故こんなことになったのか?‥ 混乱しそうなので、ここで置いときます)

色相環は全て誤り)
 貴方の手元にある(色相環)を白黒写真に変換してみて下さい‥(←上記‥RGB3値の平均)。
 円板を回転すると、白黒度が変化し(上下に波打ち)ますネ (←筆者はエライ先生に「色明度は一定」だと叱られ目玉白黒‥)。
 原色を連ねた色相環は波打型になる筈ですが‥(そんな話は聞いたことがないです)。

 多くの色相環がありますが(基準の定まらない色を並べられても、話が始まりません)だから筆者は、白黒軸がある(立体型の色相環)以外は見ないことにしています。