目の明暗範囲
(1)目が見る明るさ
物を見るとき、明る過ぎても暗すぎても旨く見ることは出来ません。暫く待てば(明るさに合わせ)ますが、(同時に見ることが出来る明るさの範囲)はかなり狭いようです。
カメラの露光調整(絞りやシャッター)でも、適正値から上(下)3段も変えると、白っぽくトンだ(殆ど暗い)画面になります。
最も明るい(白)から暗い(黒)の光量比率は、カメラでLV5段、人の目でも6段(1:64)程度のようです。
(2)フェフィナーの感覚則
人の感覚(知覚・認識など)は、一定の限界以下では刺激を感じないが、
それを越えると徐々に感じるようになり、次第に明瞭になってきます、
さらに刺激が強くなると、次第に感覚が鈍り、それ程強く感じなく(感度の頭打ち)になってきます、
つまり、感度上昇は、数値比例でなく比率(対数型)で感じるようになるのです。
(3)白黒度と明暗感度
上の図は、印刷黒点の数を変化(100〜0%)させて(光の量を調節した)ものです。
(0〜50)の範囲では、黒のままで変化が判りません。
(50→100)と次第に光を感じるようになり、 さらに
(100→200)では、階調変化が明瞭ですが、
(200〜以上)では、白に近づき、色の変化は鈍くなります。
したがって、目の光感度も、一定の範囲(黒から白まで)で対数型の変化をしています。
(4)対数圧縮
(明るさ)を普通の数値で扱うと、非常に大きな数値の計算になるし、絞り値との換算も大変面倒です。 素早い計算を可能にするため、頭脳では比率対応の計算{対数圧縮方式など‥}が採用されていると思います。