自然の明暗範囲

 自然の明暗範囲   (図)

(1) 明るさの範囲  (自然の明暗)
 自然の明るさの範囲は非常に広く、昼の目(明所視)が、薄明から明るい日差しの空(1〜10万ルックス)まで、夜の目(暗所視)が暗い星明りの夜(0.001ルックス)まで、上の図でも1億(10^8)倍もの開きがあります。 それにしても、目の機構だけでこの大幅な明るさの変化に対応するのは驚きです。

(2)写真の露光調整
 自然の明るさの範囲は(26LV程度)です、写真撮影では一枚の写真に収める事が出来ません。
、適正露光になるよう、光量の調整(レンズ絞りとシャッター速度・近頃は感度も)を行います(最近のカメラは自動調整ですが)。
 人の目も、この光(明る過ぎは危険)を直接扱えません。予め(瞼や紅彩)で(適正光量に絞って)から眼球(網膜)に送り込んでいます。

(3)写真のLV方式
 まず明るさの全範囲(星明りから晴天まで)を(対数圧縮方式←2のべき乗指数)で目盛ります。
 次に写真が表現できる明るさの範囲(黒から白まで)を同じく(対数方式 ←5LV程度)で目盛り、これをカーソル(移動尺)として使用します。
 実際の操作は、上の露光調整ですが、取扱う明るさレベルに(カーソル(明暗幅)を移動させる)のです。
 (明暗の全範囲)のうちの一部を(写真の範囲)が切り取ると考えると分かり易いでしょう

* このカメラのLV(2倍・2倍‥の)方式は、さらに精密に(1LVを3段に)して実際に利用している方式です。
 無線電波などでは広範な範囲の電界強度などを扱うため、10を底とする常用対数の(db)が利用されています。