色の名前 


 色の名前

絵を描いたり塗装など実際の微妙な色扱いのために、正確な色基準や詳細な操作法が求められます。
 しかしこれまで(色の基準は無く)色を表す表示法も(心理的な色配置)だけで、相互の色関係や色の操作に耐えるものは皆無でした。
 上図は、現在の色彩の基礎(理想の色相環と色の三要素)の説明です。②図は現在の日本標準(PCCS)色相環です。右図が(現在の系統色)と説明されますが規則もあやふやで何だかハッキリしません。
 書店には(色彩検定・配色・デザインとか〇〇カラー‥)等の書籍が所狭しと並んでいます、がどれも(色の基本には無頓着)のようです(交通違反・皆で渡ればコワクナイ?)。

 (系統的な整理と色名)
 詳細な色扱いのために「系統的な色名」の整備が求められます。そこで本講では、 色彩操作用の「系統的な色名」として、立方体の「空間座標位置」をそのまま色名に充てることにしました(参照、5月1日)。
 RGBが元だからデータに抜けがナイ、座標位置が色名なので使い易い、色名と実際の色がよく対応している、組織的な系統や分類が簡明、などなど‥ が特徴ですが、(筆者としては)
 色の要素が解明され、基準に従った色の配置、そこから生まれた全色空間。だから色関係の全てが(空間処理)になり、実際には実に簡単な計算(暗算程度)が可能になったことです。

 (混色法)
 これまで、実現困難(絵師や職人のノウハウ)と見られた「混色法」が、新色彩理論の展開により実に明快に片付くこと」になりました。
 (この項、非常に大きな事ですが(未経験の世界で)便利さがピンとこないらしい‥
 (諦めの境地?ハッハ。考える人はダメ。まづ試してみる。使えば手放す人は無いハズ)
 (色鉛筆の後ろに新色名(3文字と3数字)を記入して下さい、色文字ならなおグー)
 (計算手順は次に例示します。  式だと反ってウルサイ、基本(考え方)をマスターして)

(空間距離)
 これまで色の違いを表す方法は無く、比較するには(直接・間接的に)二つの色を並べて(色彩票など)人が判定をしていました。
 新しい座標表示によれば、二つの色の違いは座標値の比較(空間距離)で容易に求められます。

 2点の位置を、P1=(R1,G1,B1)、P2=(R2.G2,B2)とすると、
  2点間の距離(D)は
 D=√{(R2-R1)^2+(G2-G1)^2+(B2-B1)^2} で与えられます

(色料の混合)
 色料を混合した場合必ず中間混色(材料比、面積比、時間比など)になります。
 二つの色(A・B)の混合色は、(A)と(B)の二点を結ぶ直線上で、
 色量が等量ならABの中間点、量が異なる(m:n)場合は2点間を両者で配分した形になります。

 DR=Ra−Rb,DG=Ga−Gb,DB=Ba−Bb   m/(m+n)=k
 R’=Rb+DR*k, G’=Gb+DG*k, B’=Bb+DB*k

(色光の重畳)
 二つの光を重ねると、エネルギーが増えるので色の位置が変わります。
  A光が(Ra,Ga,Ba),B光が(Rb,Gb,Bb)とします。
         R光   G光    B光
 A光の強さは  Ra   Gb    Bc
 B光の強さは  Rd   Ge    Bf
 合成光     R(a+d) G(b+e) B(c+f)
  〃 の強さ  G=√{(a+d)^2+(b+e)^2+(c+f)^2}
 
 つまり、色光の重畳では、色の方向はベクトル加算、夫々のエネルギーは算術加算になります。

(色フィルター)
 フィルターは色光の種別(RGB)によって減衰度(透過度)が異なります。
 色光に合わせた減衰度(フィルター層の厚みから計算)を適用します。
            R    G     B
 第①光 (赤色)  1    −1    −1
 (黄)フィルタ  ( 0.9    0.9     0.2 )←透過度を掛ける
 新しい光の色   0.9   −0.9    −0.2 ←②(赤茜光)になった,レベルが低下した