色の質感 

 色の質感

 ついつい色利用の話になるので、最後の「色彩応用」に入ることにします。 がこれまで置いて来た「色の質感」について少し触れておきます。
 本講のこれまでの検討で、従来の(色明度)は、白・黒色として(色調)に含まれ、(彩度)も方向と度数を持つ(色彩度)に置き換えられました。 講義の中でも触れたように、筆者は上記以外に(新しい色の要素)が他にも(複数)存在すると思っています。

(透過光と反射光)
 光が電磁波なら調波理論に基づき、可視光線領域を基本波とした倍調波が存在する筈です。
* 透過光は、表面からの光が物質内部へ奥深くへ浸透・透過するものです。このとき物質の分子構造による周波数選別が行われ(基本波成分が多く他の調波が少ない)キレイな電波になります。
 このため(透過光)は、原色で透過力が強く光達距離が大きいなど‥(夜の光)の特徴を持ちます。
* 一方「反射波は、高い周波数の光は屈折率が大きいため、表面から深くには進入せず早々に入射面から反射光となって外へ出て行きます。これは強力な電磁界の影響による進路変更でこのとき多数の倍調波が発生します。
 このため(反射光)は、倍調波を多く含み、明るく白くザラザラした感じで、短距離しか届かないなど‥(昼の光)の特徴を持ちます。

(桿体の動作)
 桿体細胞の特徴に、桁違いの数の多さがあります。高感度と色別が無いなどの点から、
1、錐体は明るい時に働き、光子の量は多く(集団密度で計測)されますが、
 桿体は、(高感度)で個々の光子を捉えるようです。捉えた光はそのまま時系列で保存しています。(網膜一面に分布しているため)全体の画像はフィルム画面の積層(お多福飴)になっています。
 画像の照合・利用は必要に応じて時間系列を切り出し利用する、ように思います。
2、夜の星空観測では、長時間暗所でガンバルと限界以下の星が見えてきます(光の蓄積効果)。
3、錐体の色解像度(200万画素)では到底人の視力(解像度)には及びません。、桿体による(高精細の明暗画像)を重ねているものと思われます。(テレビ画像・天然色写真)
4、低い周波数では高い解像度を望めません、倍調波領域があれば、利用をしていると思われます。
5、桁違いの画素数は、掃引による画像作成が困難になります。予め特徴的な図形を提示し図形の一致を探る「パターンマッチ」手法などの利用が考えられます。
6、偏光の感知、近距離の距離感(拡散度?)他にも桿体以外にも色んな情報の可能性があります。

(時間差の混合・蓄積)
  開講当初(2月5日)に採り上げた、航海灯の灯火は赤と緑色です。(光の波は混合しないので)目には二つの光が別々に届き、赤や緑の光が交互に観測され、複数回の観測結果が総合されて(黄色←回転混色)になったようです。
 色や明暗その他の画素の情報は、単に一度の測定では決まらず、多くの情報(情報の蓄積や近接の情報、過去情報、画像全体の配分‥など)を比較・検証して決定される、ようです。

 従って、我々が感じる一つの(色調なり明度)情報の裏には、色んなデータ(波長やレベルの)が存在しています。

(データの分布)
 自然の光に(単一光)はありません。光の強さや色は一般的に(平均の強度レベル)や(合成色)で呼ばれますが、詳細く見れば、色の組成は大きく異なるし、レベルも(常にに変動)しています。特に「色の場合」単なるデータ範囲のブレに留まらず、全く違う色の話になるので、注意が要ります。
(例えば、黄色の光は(赤と緑の合成など‥)。 代表周波数(色)以外に帯域分布の状況(集中度)が要ります(参照、3月31日)
 同様、レベル強度についても光粒子の密度にはムラがあり一定の値ではありません。平均値以外にピークレベルや変動幅・分散の程度・変動周期など色んな要素があります。
(色の質感)
 これらの要素が色の質感の源であり、多くの人がはこれらを(感じ取っている)と思います。
これらが(色の新たな要素)として(具体的にどう働くか?)は、これからですが‥ 。
 こんご実際の色操作に当たるとき「別の要素が働いている」ことを忘れないで下さい。