色相環の変遷 

色相環の変遷

(214) 色相(環)の変遷

1、色と光
 ニュートンは、太陽光をプリズムで分解して(色と光)の関係を初めて(1666)示しました。 その後(光と色)に関して、色々の議論がなされました(有名な音楽家ゲーテの色彩論など‥)ありました。
 マックスウエルが電磁波を発見してから、物理学として色彩光学面の研究(波の屈折・透過・反射など物理学の適用など‥)が大いに進みました。 現在の色彩理論の基礎は殆どは20世紀以前に創られています。
 最近ではアインシュタインが「光の粒子性を(1905)明らかにしています。

2、三原色
 波長並びだった光は、三つの原色光に纏められ(グラスマン等色・加法混色など‥)。 赤・緑・青の三原色(←相互に混合可能)全ての色を作成可能、これを円盤状に連続で並べたもの。(三色混合は白であるが触れない)

3、減法混色
 実際に全色再現が困難だったこと、実用性(染色・工芸・絵画・印刷など)から他の三原色(CMY)が提起・使用された。印刷業界は黒を多用したためCMY(K)と言ったが(原理では白黒を無視した。

4、色相環
 ②と③では基準の色明度が違うがこれを充分認識せず、単に色名(位相角)だけで、ムリヤリ両者を並べたのが(6色)「色相環」です。(当時の、色光は強度が弱く明度が低い、色料も低品質で彩度も低かった)

5、色空間(白黒軸)
 色彩の「理工学的利用」が進むと、これまでの(色彩心理)的な扱いでは不十分なので、「白黒も含めた立体空間的な見方を入れました。
 白黒軸のみを立てたもの、円盤と軸を結んで算盤玉状のもの、経緯度型の球形座標などが出されています。

7、四原色の色環
 従来の色環はいずれも実感に合わないため、選択式の4原色(赤緑黄青)の体系が現在提起されています。
 色並びについては、これでも実環に合わないため、さらに心理配分に変えたもの(PCCS)配置が、現在の日本の標準方式です